MP3やApple Losslessなどの既存音源を、無料のデコーダーアプリ「X Lossless Decorder(XLD)」を使って擬似的にハイレゾ音源に変換する方法を解説しています。とても簡単な方法で音源のアップグレードが可能ですよ!
PCオーディオのハイレゾ化
今年に入ってから、先日紹介したインフィニテシマルをはじめ、音色の良い機材が多数導入されてきて着々とオーディオシステムがグレードアップされてきています。
しかし、いくら機材を良くしたところで、肝心の音源が良くなければ、音楽を楽しむ魅力はガクッと下がってしまうと思います。特にデジタル音源に関してはシビアで、PCから音楽を聴こうものなら、音源の質の向上も強く考えなければなりません。
僕の環境ではHDDの容量が少なく、容量確保のため多くの音源がMP3やAAC等の非ハイレゾでCDから取り込んでいます。これを、ハイレゾ音源へ順次アップグレードしていくことにしました。
Macでは純正のアプリやフリーソフトでFLAC音源が扱えないため、Apple Lossless(ALAC)でハイレゾ音源を作ることにしたのです。
Macで音源のアップコンバートができるフリーソフト「XLD」
とはいえ、ONKYOやMora等で販売されている正規のハイレゾ音源に置き換えていくのはお金の関係上厳しいでしょうし、そもそもハイレゾ化されていないタイトルもあるでしょうから、これまで蓄積してきた既存の音源をアップコンバートすることで、正規のハイレゾ音源ではないものの”疑似ハイレゾ音源”を作り出す方法でハイレゾ音源を作っていくことに決めました。
音源のアップコンバートはオンライン上でも可能ですが、手間と時間を要するので、Macで使えるフリーソフトでもないか、探しました。
![](https://tmkk.undo.jp/xld/xld256.png)
そしたら、ありました。「X Lossless Decorder(XLD)」というデコーダーアプリです。
「XLD」は音源のデコードのほか、CDからのリッピング、ファイル形式の変換などの機能を持っていて、無料ながら多彩な機能を使える便利なアプリです。純正のミュージック(iTunes)アプリが取り扱えないFLAC音源も取り扱えます。
ダウンロード/インストールはこちらからどうぞ。OS X10.4以降が入っている全てのMac[1]インテルCPUのMacは全機種対応で使用できます。もちろん最新の10.15 Catalinaにも対応。
既存の楽曲を「XLD」でハイレゾ化する手順
「XLD」のインストールが完了したら、早速起動してみましょう。起動時は上部のバーが「XLD」と出るだけで、何も画面は出てきません。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/bdac05d757a1a8f73c9e780b916f09c6.jpg)
上部バーがXLDの表示になったら、「ファイル」→「データをディスクとして開く」を選択し、ハイレゾ化したい音源のあるファイルを参照します。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/6df622b617a9b1c80ae4e37c70f828ff-600x394.jpg)
ここで注意してほしいのが、ベースとなる楽曲ファイルの形式です。というのも、MP4やAAC音源だとファイルを開けないことがよくあります。また、MP3音源は開けますが、楽曲データを読み込めないことがしょっちゅうです。
そのため「データをディスクとして開く」前に、ミュージックアプリ(iTunes)上でいったんALAC(Apple Lossless)へ変換しておくことをおすすめします。「ファイル」→「変換」→「Apple Losslessバージョンを作成」でALACファイルにできます。これでミュージックアプリ上でALAC(44.1kHz)ファイルが作られます。ALACファイルであればXLD側でちゃんと認識できるようになります。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/a19a900a7c7ceaec666acd1f61737789.jpg)
XLDでファイルを開くと画面が出てきます。メタデータが正常に出てきたら、XLDの設定を変更します。
「XLD」→「環境設定」を開きます。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/e041bb0475272f83ea962a10434ddbe0.jpg)
開いた画面の「出力フォーマット」のところを「Apple Lossless」にし、右の「オプション」をクリック。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/16c5e81613005e41d21d9ef30282aef5-600x596.jpg)
そうするとビットレートとビット深度を設定できます。サンプルレートを「48000Hz」、ビット深度を「24bit」以上にすることでハイレゾ音源になります。音質とサイズ容量のバランスを考えるなら、サンプルレート「88100Hz」でビット深度を「24bit」が良いと思います。HDDに余裕があるならもっと上の数値でも良いですけど。
あとは出力先のフォルダを任意のところにして、環境設定画面を閉じます。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/838d2cc967f8f4a9471b7f68fe7da51e-600x486.jpg)
あとは右上の「変換する」ボタンを押すとハイレゾ音源が生成されます。環境設定で指定したフォルダを開くとハイレゾ化されたALACファイルがあるはずです。これをミュージックアプリ(iTunes)に登録すれば完了です。
もちろんXLDはCDのリッピングも可能なので、CDから直接ハイレゾ音源を生成することもできます。
CDが大量にやってきたので・・・
この手法でよく聞く好きな曲を順次”疑似ハイレゾ化”を行っています。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/DSC_1124-600x338.jpg)
さて、このタイミングで自宅にCDが750タイトル以上入荷するイベントがやって来ました。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/03/DSC_1128-600x364.jpg)
枚数にすると800枚以上のCDを取り込むには、相当な容量のHDDが必要ですよね。そこで、4TBの緑キャビアを購入し、楽曲の保存庫に使っていくことにしました。
全部ハイレゾ音源にするとキリがないので、ALACの16bit/44.1kHzをデフォルトにして、よく聞く曲を絞ってハイレゾ化していきたいと思っています。
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2020/08/22337073.jpg)
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2021/07/IMG-202107191406070.png-コピー.jpg)
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!
![](https://asobu.blog/wp-content/uploads/2021/07/1626672073725-コピー-2.jpg)
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脚注
↑1 | インテルCPUのMacは全機種対応 |
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