現在、体操服イラスト全国図鑑プロジェクトでは、「VRoid Studio」で生成された3Dアバターを活用した、360°での体操服着用イメージの試作研究を行っています。
「VRoid Studio」はピクシブ社が開発している3Dアバターを作成するソフトウェアで、無料で使用できることから個人・法人問わず広くVTuberなどの制作用として活用されています。同社運営の「BOOTH」上でサードパーティーの出品者によりVRoid用のパーツを購入できることも特徴の1つです。
当プロジェクトではこのVRoid Studioで作成したアバターに実在体操服の着用を再現する「360°着用イメージ」の制作研究を行っています。
VRoidを用いた「360°着用イメージ」には以下のメリットがあります。
- 360°任意の位置からデザインの確認が行えるため、裏表だけではわかりにくい細部の表現を捉えやすくなります。
- VRM技術を用いて自由にポーズやアニメーションの設定ができ、よりリアルな再現が可能になります。
- アバターキャラをVRoid上で変えることで、外注イラストでは予算上厳しい男子の着用スタイルと女子の着用スタイルを同時に用意することができます。
- ベースとなるテンプレートを用意することでイメージ完成までの工程を削減できることから、一定部分の内製化と制作時間の短縮を実現できます。アバターも流用することで制作するパーツ数を削減できるため、現状より低予算でのプロジェクト進行に繋がります(とくに小学校の体操服で効果大)
- 服の差し替えをスムーズに行えるため、シャツインとシャツ出しを両方作れるなど、2Dイラストよりも多数の着用バリエーションを再現できるようになります。
- アバターの共通化により、複数校の体操服デザインの比較参照がしやすくなります。
ただしVRoidの技術上の制約と当方のスキルの問題により現状では再現が難しいと思われるものも多いほか、BOOTHで配布・販売されているパーツには著作権上使いにくいものも一部存在しているため、時間をかけて検証しています。そのため当面の間はパーツの二次利用の確認ができたものから試験的に公開していく方面で検討しています。
「360°着用イメージ」を本格採用するには相当な時間を要する見込みで、本格採用までの期間を短縮するために、ベースとなるテンプレートパーツの制作を外注することを現在検討中です。
当プロジェクトでは「360°着用イメージ」本格採用までは引き続き従来の2Dイラストでの掲載も並行して継続していきます。引き続きよろしくお願いいたします。
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