100円のミノルタレンズを買ったことで、これを活かすボディが欲しくなりコニカミノルタの「α Sweet DIGITAL」を購入しちゃいました。コニカミノルタ最初で最後のエントリーモデルはどこまでの実力があるのでしょうか!?
きっかけは100円の35-70mm
先日、久々にひとりで名古屋へお出かけ。
とくに目当てもなかったのですが、noteでもご紹介した「久野写真機店」さんへ行こうと思ったので、ついでに中古カメラ店をぐるぐるしていました。
noteでも書いたのですが、諸事情あって、今はメインカメラの拡張を一旦ストップしています。その理由は今はまだ明らかにできませんが、とにかくニコンとキヤノンのレンズ増備を控えている状態、と思っていただければ。
まあ、ウィンドウショッピング感覚で入って、ジャンク良いのあったら摘む、そんなふうに考えていて栄のトップカメラとレモン社に行ったのが、今回の話の発端です。
AF 35-70mm F4
レモン社の入り口にジャンクかごが置いてあります。その中に、ミノルタのレンズと銀塩カメラが案の定いっぱい並んでいるわけですが、びっくりする値札のがありまして。
AF 35-70mm F4 ¥100
もちろん税込み。つまり、ダイソー製品よりも安いんですって。
AF 35-70mm F4は、世界初の本格一眼レフ「α7000」と同時発売されたAマウント極初期を支えた一本で、α77を持っていたときもきれいな個体を一本所持していました。2倍ズームレンズで、ズーム比が緩やかなので無理の出ない写り、それでいてMFテレマクロを備えて50mm F1.8の単焦点並みに小さいコンパクトなモデルです。
この個体は中玉のゴミ混入がひどく、ズームリングも白化しきっちゃってますが、100円ならまあいいや、と横にあったレンズキャップ代わりのα Sweet S(フィルムカメラ)と一緒に拾ったのです。
でも、手持ちにこのレンズをぶん回す相手(ボディとかマウントアダプターとか)がおりません(笑)
ならば、生やせば良いのです(笑)
コニカミノルタの希少デジイチを発見
その後で行った大須のコメ兵で、ちょうど良さげなもの、それも希少なのを見つけてしまったのです。
α Sweet DIGITAL 現状渡し ¥3,980
現状渡しになっていた理由は、「ファインダーにカビ」があることと、チャージャーが付属してないこと。たしかに、ファインダーを構えてみるとデッカイ”影”が気にはなります。
でも、35-70mmはAFビュンビュンと快調に飛ばし、記録も問題なし。
とはいえ、コニカミノルタってだけで貴重だし(α Sweet DIGITALの実機は今回初めて拝みました)、ソニーのAマウントボディをチョイスすると無駄に高く付いてしまう(α77は一度買い戻してみたいが・・・)のでこのα Sweet DIGITALをお持ち帰りしていました。
チャージャーは互換品でUSB充電のをAmazonで購入しときました。PENTAX K10Dなどのバッテリーと互換性があるらしく、ペンタックス用を買いました。
「α Sweet DIGITAL」は2005年に発売された、コニカミノルタAマウントデジタルのエントリーモデル。α Sweet系をベースに、α-7 DIGITALで採用されたシェイクリダクション(ボディ内手ブレ補正)をこのモデルでも採用。このモデルを最後にコニカミノルタはカメラ事業から撤退しソニーに譲渡してしまったため、コニカミノルタ最後のデジタル一眼レフカメラともなりました。
このα Sweet DIGITALは、約610万画素のCCDセンサーを積んでいて、コンパクトフラッシュをメモリーカードとしています。
エントリーグレードではあるのですが、WBを調整できるダイヤルが搭載されていて、玄人志向な部分もあります。独特な操作感も、α Sweet DIGITALの楽しいところです。
いろいろな意味で濃すぎ?
α Sweet DIGITALの色は、CCDらしい濃い発色が特徴。WBと測光さえ間違えなければ、コクのある濃厚な画が得られます。ときに濃すぎなくらいになりうるさい印象になるときもありますが、これもひとつの味と言えそうです。
35-70mmは100円で手に入れたコンディションの悪いレンズであるにも関わらず、シャープネスな描写をしていて、好印象。絞ると安定してカリカリになるのは、α77で写していたときとそんなに変わっていませんね。
オールドと言わせてくれなさそうなほどにしっかりとした描写力を持ち、ポテンシャルの高いα Sweet DIGITAL。性能的にも他社を圧倒していたのですが、コニカミノルタがデジタル化に乗り遅れた代償は大きく、すでにシェアが流出している分を取り戻すことができず、コニカミノルタはカメラ事業を畳んでしまいました。
コニカミノルタがカメラをやめるには惜しいくらい完成度の高い一台に感じました。
もし、コニカミノルタが今でもカメラを続けていたらどんな姿になっていたのでしょうか。”過去話にif”は邪道かもしれませんが、いろいろ想像してみるのも楽しみの味の一つではないでしょうか。α Sweet DIGITALは、そんな”プラスα”を与えてくれる存在なのかな?