HIFIMANのエントリーモデル「HE400se」は史上最強のコストパフォーマンス・ヘッドホンだった!

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みずにゃん

どうも、みずにゃんです。

仕事用のヘッドホン探し

最近になって、僕の仕事で動画を使った作業が増えてきました。もちろん音声も使うため、ヘッドホンがどうしても必要です。

だけど、手持ちのヘッドホンはオーディオ観賞用に全振りで、PC(MacBook Pro)と繋いで使うことは想定していませんし、イヤホンは有線はだいぶ捨てて、ワイヤレスばかり。

ワイヤレスイヤホンはどうしてもバッテリーの持ちの関係で長時間の作業に耐えられない部分があるため、仕事にも音楽鑑賞にも耐えられるヘッドホン(もしくはイヤホン)を新調することにしました。

ヘッドホンは音にはもちろん、装着性も気にしなければなりません。実機を試したいと思い、大須のe☆イヤホンさんへ足を運びます。ここなら新品と中古、両方から広く選べますし。

音・質感・装着感が悪そうなヘッドセットは流石に嫌なので、純粋なヘッドホンで探します。通話はワイヤレスイヤホン(ソニーWF-1000XM4等)を使えばいいので、マイクなどいらないのです。
使用場所も、自宅か職場のどっちかなので、わざわざ密閉型とかノイズキャンセリングとかではなく、オープンエアも含めてコスパの良さそうなモデルを探しました。

店内をいろいろ見ていたら、HIFIMANの「HE400se」というオープンエア型ヘッドホンがあることを知ります。1万円台で平面駆動らしく、展示機を聞いてみましたがなかなか面白い鳴り方をしていて、これをチョイスすることにしました。

HIFIMANのエントリーモデル HE400se

「HIFIMAN」は2007年にアメリカで創立され、現在は中国を主拠点に活動しているオーディオブランド。創業時からヘッドホンが主力商品で、同社のヘッドホンは初級期から超高級機の至るまで幅広いラインナップが組まれています。
フラグシップモデルはコンデンサー型(静電型/エレクトロスタティック型)で、STAXやゼンハイザーと並んで、数少ないコンデンサー型ヘッドホンメーカーであったりもします。

ハイコスパなモデルも多く、オーディオファイルからはもちろん、エントリー層ユーザーからの支持も厚いのだそう。

「HE400se」は、そのHIFIMANの現行エントリーモデルで、同社ラインナップでは一番下のグレードにあたります。高品質をうたうHIFIMANということで、1万円台のクラスではあるのですが、この価格で「平面駆動」を実現しているのです。

1万円台のヘッドホンは、ごくありふれたダイナミック型ドライバーが採用されているものがほとんど。ドライバー径、本体やイヤパッドの質感、付加機能などで下級モデル(1万円以下のモデル)とは差別化されてはいるものの、基本的には下級モデルに毛が生えたもので、あまり良いモデルが少なかったりします。

(困ったことに、1万円以下のモデルはあまりにも質が悪い、ワイヤレスモデル化、ヘッドセットになってしまっているものが大半で、e☆イヤホンの店頭でも良さげなのを見つけることはかないませんでした)

そんな中で、HE400seは独自開発の平面駆動ドライバーを搭載しています。他社の平面駆動モデルですと安くても3万円くらいしますからね。

中古品も2個ほど並んでいて12,000円ほどでしたが、購入時、新品も税込で15,000円切っていました。価格差が少ないですし、保証も長くできる新品をチョイスしました。HE400seの場合、e☆イヤホンさんの5年延長保証も800円前後で付けることができるので、延長保証も付けました。

ハイエンドモデルっぽいデザインが◎

元箱は2重に梱包されています。最近はサステナブルを理由にパッケージの質を落としているメーカーも多い中、HIFIMANは大本の紙箱の上に、さらに段ボールで厳重に梱包されていました。持ち帰りがちょっと大変でしたが、安心感をとても感じます。ソニーも見習ってほしい・・・。

初期不良対応期間(30日)はこの段ボールも保管してください、とのこと
ハコinハコ

どことなく、STAXのハイエンドモデル・SR-007あたりを想起させるデザインです。だからかわかりませんが、ハウジングはプラスチックですが、安っぽさは感じません。軽くて取り扱いやすいメリットのほうが圧倒的に勝ります。

イヤパッドはハイブリッドタイプで、耳に当たる部分は蒸れにくい素材をしています。長時間装着していても、不快感がありません。

ケーブルは取り外し可能のリケーブルタイプ。両端とも金メッキの3.5mmステレオプラグの1.2mケーブルで、タッチノイズはかなり軽減されています。ただしHIFIMANは同じモデルでも製造ロットでケーブルが変わることがあるらしいので、このケーブルが必ず付属するかは保証できません。

付属ケーブルは使い勝手いい。標準プラグへの変換アダプター付き

オープンエア型なので、遮音性能に関しては全くありません。比較的大きな音量で聞いていても、周辺の音がそれなりに入ってきます。
同様に音漏れも盛大にします。自宅で通常音量で聞いていたらうらにゃんに音漏れを指摘されましたからね。

平面駆動ドライバーを採用

HE400seは、シングルタイプの平面駆動ドライバーを採用しています。

同価格帯で市販されているヘッドホンの多くは「ダイナミック型」を採用しています。ダイナミック型は、ドライバーの中心にコイルを配置し、マグネットがドームの形状をしているのが特徴です。コイルが全面にカバーされていないため、音の歪みが発生しやすいと言われています。

対して、平面駆動型というのは、コイルがドライバー全面にわたってカバーされている方式で、ドライバーがほぼフラットな形状です。ダイナミック型と比較して、音の歪みを小さくすることができ、自然な表現を得られやすくなるそうです。

ドライバー比較イメージ HE400se製品ページより引用

STAXなどで使われている静電型(エレクトロスタティック型やエレクトレット型)も平面駆動ヘッドホンの一種ですが、「平面駆動ヘッドホン」として販売されているものは、ダイナミック型と同じくマグネットを使ったタイプです。ダイナミック型の構造を進化させてできたタイプです。

静電型は音の表現はきわめてナチュラルになるものの、高電圧を必要とするため使い勝手に難があります。
その点、「平面駆動ヘッドホン」はマグネットを使うことで能率を高くすることができ、使い勝手の改善が図られています。その反面、静電型と比べれば若干音質は劣ります。

HE400seもマグネットを採用した平面駆動ドライバーで、ステルスマグネットを用いることで音質劣化を抑制しているようです。91dbの高能率を実現でき、ヘッドホンアンプを介さずとも満足な音と音量を得られるのです。

1万円台のヘッドホンとは思えない、豊かな表現力

1万円台のヘッドホンはヘッドホンアンプを使わずに使うユーザーも多いと思いますから、このレビューでも、スマホやMacBook Proに直接繋いだ状態の音で評価していきたいと思います。

直刺しでも充分な音量を得られます。下手なダイナミック型よりもしっかりと鳴らせている印象さえも受けます。

まず、透明感の高さに驚かされます。とにかくクリアな音、それが第一印象
もちろん、上位モデルとかSTAXの静電型よりは1段くらいは落ちる感じはしますが、スペックと価格を考えれば大健闘。

全体的なバランスとしては、低域の鳴りっぷりがもっとも前面に出てきます。個人的には低域の出しゃばり感を強く感じていて、聞くジャンルによっては早い段階で疲れてしまうかも。
とはいえ、ブーミーで安っぽい低域ではなく、しっかりと引き締まってはいるので、キツイほどの不快感は感じていません。ただ、低価格でもフラットな傾向のイヤホンもありますし、使うのにちょっと敬遠しているのは事実かな。

中高域の伸びはまずまずで、価格を考えたら普通に満足できるクオリティは確保できています。低域が強めであるものの、目立ったバランス崩壊は感じられず、うまくコンパクトに仕上がっている印象ですね。

トータルで見れば、並の1万円台のヘッドホンが出す音ではなく、1ランク、いや2ランクは上位クラスの音だと思います。チートですよ、これ(笑)

これは、音楽と向き合いたい人のためのヘッドホンだ

そもそも、1万円台クラスのヘッドホンって、ヘッドセット、ノイズキャンセリング、DJ用など付加価値で高くなっているだけのモデルが多く、鑑賞に耐えうるモデルはほとんど存在していないのでは、と感じます。

その中で、HE400seは観賞用のヘッドホンとして有力候補になれる存在です。逆に言えば、音楽に集中できる(静かな)環境でしか本領を発揮できないヘッドホンと言ってもいいでしょう。

最後にひとつだけ言っておきたいのですが、HIFIMANのエントリー製品は従来モデルからイヤパッドなど各所の作りが甘く、故障や破損の報告が多数上がっています。そのため、購入時に延長保証を付けることをオススメします!

使い場所やシーンを選びますし、使い勝手には多少のクセがあるのは確かですが、ハマる人には徹底的にハマる。
面白い一台ですよ! みず

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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