どうも、みずにゃんです。
5月14日(日)にJRA東京競馬場で開催されたGIレース「第18回ヴィクトリアマイル」を見に行く一人旅をしてきたので今日は旅レポを書いていきます。
今年はいつも以上の豪華メンツ!
ヴィクトリアマイルは東京競馬場で毎年5月に開催される、牝馬(ひんば。女馬のこと)4歳以上のGIレースです。芝1600mで争われる中距離(マイル)戦で、春の女王決定戦という位置づけになっています。
今年は最終的に、去年の優勝馬で連覇を目指す白毛馬「ソダシ」、去年の二冠馬「スターズオンアース」、そのスターズオンアースの三冠を阻止した秋華賞馬「スタニングローズ」、そして去年の安田記念勝ち馬「ソングライン」とGIホースが多数登場の豪華メンツが揃いました。
僕はもともと、3月の高松宮記念(GI・中京競馬場)に行くプランを練っていたものの、悪天候といろいろな事情が重なり、行くことが叶わなかったのです。
個人的な推し馬で地元の名古屋競馬(株)が馬主の「メイケイエール」陣営が高松宮記念後にヴィクトリアマイル出走を表明。
さらに翌週の大阪杯(GI・阪神競馬場)で2着のスターズオンアース陣営がヴィクトリアマイル参戦を表明。もとよりソダシは出走表明していたので、見に行きたくなったのです。
予算の関係で一人で行くプランで進めることに。うらにゃんは別の予定を入れることができたので、うらにゃんに寂しい寂しいと言われること無く、気兼ねなく行動プランを起こせるようになりました。
グリーン車でのんびり東京へ
行きは「ぷらっとこだま」のグリーン車プランをチョイス。こだま号なので時間はかかりますが、のぞみ号の普通車自由席に乗るよりも安上がりなのが魅力です。28年生きてきて、はじめて新幹線のグリーン車。
土曜日は新宿と中野に行こうと思い、まずは新宿を目指すのですが、せっかくなので新横浜駅で乗り換えてこの春開業した東急新横浜線で新宿三丁目へ向かいます。中古カメラ店を好きなだけ回りたかったから。
新宿と中野でカメラ店を徘徊したのち、西武多摩川線と京王線を経由して東府中駅前のホテルにチェックイン。中華料理を食べて翌日に備えます。
前日の時点で、僕の予想はこんな結論になりました。
ソダシ
やはり、スターズオンアースとソダシが飛び抜ける感じだと思いました。ソダシは馬券圏内には間違いなく来ると思ったし、スターズも実力を見せつけてくるはずだと確信してました。ソダシが大外枠になったことで、牡馬(男馬)とも張り合える強さを見せるスターズが若干有利、だと。
府中の大舞台は以前から同じ府中で実績のある馬が勝ちやすい傾向なので、安田記念で実績のあるソングラインかな、と予測。スタニングローズとナムラクレアは距離適性違いでしょ、ということで外します。
パドックは地蔵だらけ!
府中競馬正門前行の始発電車に乗り、朝から並びます。ネット予約なしの当日現金入場券で入るのでネット予約の人に比べれば入れる時間は遅くなりますが、ターフィーショップを見てメインレースのパドックやレースを見るのが目的ならば10時の入場(この日は9時50分きっかりに入場スタート)でも充分です、普段なら。
でもソダシが出るとなると話は別。サラブレッドでは稀有なホワイトホースを見ようと、馬券やレース目的ではない”推し活”で来た”ソダシファン”も大勢います。それも女性ファンが多いのです。
入場してすぐに行ったターフィーショップは入店に少し時間がかかる状態でそれほどの混み具合ではなかったものの、パドックはすでに最前列が全周埋まっていました。半分くらい女性ファン。レジャーシートで場所取りをする人も。そうです、ほとんどの人はソダシ見たさで”地蔵”してるんです、きっと。
JRAサイドは”地蔵”は禁止していませんが、無人での場所取りは迷惑行為として認めていません。職員が無人のレジャーシートを撤去して開放したことでテレビカメラ用スペースのすぐ横の、前方を遮るものがない良ポジションを確保することができました。
パドックは7レースのあたりから超満員で、身動きが取れなくなるほどに人で埋まりました。12時前にいったん降雨があったもののすぐに止み、15時まで曇り空でした。
準メインの10レース「青竜ステークス」では、ソダシと同じパドックメンコ・勝負服の「ユティタム」が出走し、川田将雅騎手が騎乗。人気に応え1着でした。
15時、ついにヴィクトリアマイルのパドックがやってきます。パドック中央部に各馬の馬主や関係者が入場。ほどなくして出走馬16頭が姿を見せました。
観客の多くの目線は、白い馬体に向いていました。いつものパドックメンコを着けたソダシ。横には来月で定年引退を迎えられる今浪厩務員。このコンビももうすぐ見納めということもありシャッター音がパドック一帯に鳴り響きます。
一方のスターズオンアースは女の子らしく絞った体つきでソダシとは別の美しさがありました。迫力には欠ける感じも若干はしますが、これはこれでいい。
そして、ソングライン。二人曳きで気合が入っています。スターズオンアースとは全く逆で、ボリューム感のある威風堂々とした馬体。この馬体を見て馬券を買わないなんてありえないと思えるほどです。
「とまれ~!」の合図がかかりジョッキーたちがやってきます。ソダシは今回初の乗り替わりとなり、短期免許で来日中のダミアン・レーンが手綱を取ることに。今回はレーン騎手との初コンビとあって、新鮮でした。雨脚が強くなりだし、ここからは断続的に本降りの雨になりました。
最後の最後まで夢を見た!
本馬場入場も終わり、いよいよ発送が近づいてきました。雨風も強いなか、スタンドも超満員。人と雨で撮影どころではないので、なんとかターフビジョンが見えそうなポジションを見つけ、レースを見守ることにします。
発送直前に”煽り動画”がターフビジョンから流され、スタンドは最高潮。大拍手と大歓声がスタンドを包み込みます。
そして、GIファンファーレ。手拍子と合いの声がこだまします。ソダシは先入れで枠入り。
ゲートが開くと、喜びの叫びが爆発。ソダシは大外から難なく好位に取り付けたことで、ソダシは勝てる、そうみんな信じていたのです。(※ただしこの際にソダシの斜行によりナミュール等が進路妨害にあったため、レーン騎手には過怠金が下されている)
欅を過ぎて第4コーナーを回り直線に入ると、ソダシは逃げるロータスランドを捉えて先頭へ。
「ソダシ、行けーーーー!」と観客から最後のエールが送られます。
残り2ハロン(200m)ーー1頭の馬が内側から迫ってきます。ソングライン(戸崎圭太騎乗)です。
ソングラインは最後の最後、ゴール板前でソダシを捉えきり、アタマ差でソダシを下したのです。
予想外だったのは、惜敗したソダシを見た観客から、ため息が聞こえなかったことです。大外枠からアタマ差2着まで伸びて好走したことと、ソングラインの安定の強さにみな納得していたのです。
「頑張ったぞ!」と割れんばかりの拍手がスタンド中に響き渡りました。
ルメール騎乗のスターズオンアースも大穴を開けまいと爆走したディヴィーナ(15番人気)を抑えて3着に食い込み、人気馬が馬券圏内を独占する比較的堅い結果に。
パドックは狙い通りの写真が撮れたと思っているし、僕の予想も的中できたし、ワクワクしたヴィクトリアマイルでした。
帰りに秋葉原へ行って神田明神の祭りで熱狂の余韻を感じつつ、新幹線ひかり号で帰宅しました。
久々の一人旅、それもスポーツ観戦を目的に出かけるのは今までほとんどなかっただけに、観光地めぐりとか乗り鉄では味わえない「熱狂」を味わう旅というのもなかなか楽しいな、と思えました。もうすでに、次はどこ行こうかな、とワクワクしている自分がいます。
ソダシ陣営は同じく東京競馬場で行われる6月のGIマイル戦・安田記念を目標に設定しています。今回は故障で出走できなかったメイケイエールも安田記念に出走表明しているので、今度はテレビの画面から見守りたいと思います。(おわり)