セリアやキャンドゥなど、多くの100円ショップで販売されている丸七のヘッドホン。そのままでは残念な音なので、オーディオテクニカの耳掛け式「ATH-EQ300M」が余っていたので、ドライバーを移植してみました。果たして音は良くなるのでしょうか!?
丸七製ヘッドホン 100円
いま、100円ショップに行ってイヤホンやヘッドホンを置いていない店舗はまずありえないかと思います。ダイソーはもちろんのこと、セリアやキャンドゥなどでも買えるため、”いつものイヤホンを忘れちゃった!”とか”ヘッドホンが壊れちゃったので次のを買うまでのその場しのぎ”などといった用途で買われることが多いのではないでしょうか?
その中で、ダイソーを除く100円ショップで見かけることができるのが、100円商品でおなじみの「丸七」さんのヘッドホンです。
もちろん100円(税抜)で買うことができ、新品購入できるヘッドホンで最も安いヘッドホンのひとつではないでしょうか?
ある日、普段なら見向きもしないであろうこの丸七のヘッドホンを購入してしまいました(笑)購入先は確かミーツだったかと思います。
そのままの状態で一回聴いてみたのですが、やはり100円とだけあってダメダメです(笑)
カマボコ型の出方、低域はスカスカ、高域はシャリシャリ。10年くらい前のダイソーイヤホンよりはだいぶ改善はしているとは思いますが、どうしても価格相応になってしまってる感は否めません。
テクニカEQ300Mのドライバーを移植してみる
普通ならここで話は終わりなのですが、ちょうどパイオニアSE-205の改造をしていた時期です。2回めの改造でオーディオテクニカATH-EQ300Mを組み込みましたが、音がイマイチだったので同社ATH-T200のドライバに組み替えたので、ATH-EQ300Mが結果として残りました。
そこで、丸七ヘッドホンのデフォルトドライバーから、ATH-EQ300Mのドライバに換装して、高音質化を図ることにしました。
ヘッドホンの分解とドライバの交換
ということで、早速ドライバの交換に移りましょう。
丸七ヘッドホン側のウレタン製イヤパッドを外し、4箇所あるツメを外します。ツメは結構弱いので折れることもありますが、とくに気にしなくても良いでしょう。
ツメを外すと、丸七ヘッドホンのドライバーが姿を表します。これを、マイナスドライバー等を使ってベロっと剥がします。どうせ再利用しないと思うので、何も考えずにバキッと行ってもいいと思いますw
そのあとで、EQ300Mを分解します。ハウジングの殻はツメではなく接着剤なので、簡単に外せます。こちらは、振動板や振動膜を傷つけないように慎重にドライバーを摘出します。
あとはEQ300Mのドライバーを丸七ヘッドホンのハウジングに収めるだけ。ドライバーの直径は大きいですが薄いので無難にハマります。
完成。EQ300Mのコードはu字型なので、長いL側のコードを結んで長さを調整しています。それ以外の外観には変化ありません。
音質向上の効果はあったか?
さて、気になる音質ですが、一定の効果はあるようで、低域の量感はある程度改善し、中高域もやや伸びが改善しています。もとが安いヘッドホンのドライバーなので大幅改善とまでは行きませんが、100円が500円くらいの価値にはなります。ダイソー500円ヘッドホン並の音質には届いたかな?という印象。
とはいえEQ300M自体が安物の耳掛け式ヘッドホンなので、100円が5,000円とか10,000円の音には残念ながらなりませんが、やってみる価値はゼロとは言い切れないと思います。
また、丸七ヘッドホンのイヤパッドはゴワゴワした素材で、長時間つけているとカサカサしてきます。せっかくヘッドバンドが細く軽量でつけ心地が悪くはないので、イヤパッドを柔らかい素材に変えてあげるとより使いやすくなるでしょう。オープンエアー型で遮音性は全く無いので、家専用になるかと思います。
作りはチープですが、装着感などは意外と良好で、これで”音”を少しグレードアップしてあげることで、スマホ直挿しでYoutubeを見たり、radikoを聞きながら仕事をしたり、テレビの音声を楽しんだりは充分実用域です。流石に音楽鑑賞には厳しいですが(笑)
ドライバーもEQ300Mではなく、もっと上位の耳掛け式とか、カナル型イヤホンの中身でやってみると、また出てくる音が違うと思うので、いくつか改造してみて自分の好みの音を探してみるのもホリデーDIYネタとして面白いのではないでしょうか。
このヘッドホンはダイソー以外の100円ショップには普通に置かれているので、一度チェックしてみてくださいね。