英国製の小型スピーカー「DENON SC-E212」で遊ぶ!

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今日はこんな記事です

1990年代のDENONのスピーカーにヨーロピアンサウンドを意識した「Eシリーズ」がありました。その中でエントリーモデルとなる「SC-E212」は安価ながら英国製で、マジモンのヨーロピアンサウンドを味わえるモデル。小型ながら、めちゃ良い音がします。

ヨーロピアンサウンドを追求したEシリーズ

DENONは知らない人はいないであろう日本の大手オーディオブランドですよね。円盤録音機を手がける日本電気音響を源流とし、その後日本コロムビアの1ブランドとして民生機はもとよりプロ用としてもメジャーなブランドに。2002年に日本コロムビアから独立し、マランツと経営統合。現在はディーアンドエムホールディングスの傘下となっています。

DENONといえばアナログ系やアンプの名機が多いことで知られていますが、世界初のCDプレーヤー[1]1982年10月1日で、ソニー・日立と同時。DENON1号機は日立と共同開発で日立製は兄弟機であったやPCMなどデジタルオーディオにも積極的でした。今回紹介するスピーカー分野ではそこまでメジャーではなかったのですが、1990年代以降は機種数が増えシェアも伸びたようです。

そんな1990年代に登場したのが、「SC-E」シリーズ。Eは”European”のEで、爽快なヨーロピアンサウンドを追求すべく産まれたシリーズです。比較的小型〜中型のブックシェルフ・オーソドックスな2wayを採用しているのが共通点で、定価も比較的抑えられていました。

SC-E717

なかでも中級機「SC-E717」が大ヒットし、DENONがスピーカーでシェアを大きく伸ばすきっかけを作ったともいえます。今でもSC-E717はオークションやリサイクルショップでもよく見かける存在で、人気の高いモデルです。

英国製&小型のSC-E212とSC-E515

そのSC-Eシリーズの中で、正真正銘の”ヨーロッパ製”のモデルが2つありました。「SC-E212」と「SC-E515」の2機種です。

SC-E212

「SC-E212」はオーソドックススタイルの小型2wayスピーカーで、密閉型エンクロージャーを採用したモデルです。ペア¥33,000で、当時のDENONのラインナップの中でエントリーモデルでした。

https://audio-heritage.jp/DENON/speaker/sc-e212.html

ミッション製のSC-E515

一方の「SC-E515」英国ミッション社の設計で、フロントバスレフ方式。ミッションのスピーカーではお馴染みのウーハーとツイーターが上下逆になったスタイルを採用しています。こちらも定価は¥33,000で、やはりエントリーモデルだったようです。

両者に共通して言えることは、インフィニテシマルと同等サイズの小型スピーカーであることと、エントリーモデルであること、そして、英国製であることです。英国製であることから音色が良く、オーディオファイルの評価も高いため中古相場もそこそこ高い値で取引されています。

DENONとしては、ミニコンポ付属のスピーカーからのグレードアップを狙って出したのだと思われます。当時のDENONはわりとヨーロッパで作ることが好きだったようで、Fシリーズでも英国製のモデルを作っていました。

SC-E212を購入

おっと、前置きが長くなっちゃいました(^_^;)

DENONのSC-E212とE515についてはイトケンさんからその存在を知り、小型で音色が良いということで気になっていました。

まだ寒い日の続く2月のある日、某オークションにSC-E212が出品されていました。テシマルを落札したことで調子づいていた僕は、調子に乗って入札しちゃいました。誰とも競ることなく5,000円強で終了w

実は、このSC-E212が僕にとって初めてのDENON製品となりました。

小型だけどしっかりとしたウーハーが奏でる

エンクロージャーはちゃんと木製で明るめの感じ。シンプルなデザインがヨーロッパ製らしくてイイですね!

なぜ落札価格が安かったかというと、片側のネジが欠品しているためでした。まあ、音には影響の出ない部分なので(笑)

高さはテシマルとほぼ同等で、奥行きはテシマルの約1.5倍と広めです。

ウーハーは13.5cmサイズを採用し、小型な割に妥協のない作りです。コーンは天然パルプに特殊樹脂をコーティングしているらしいです。

早速音出ししてみましたが、いや〜国産スピーカーでは出てこない音です。マジモンのヨーロピアンサウンド。

このサイズの割には低域の鳴りが良くふくよかです。全域を通してフラットでバランス面での破綻もありません。国産スピーカーによくあるクセがなく、違和感を感じません。同サイズのテシマルだと低音が少ないせいかに奥行きに物足りなさがありますが、202くんは低域がしっかり出ており、ウォームで立体感があります。

ともかく、同サイズの国産とは比べ物にならないくらい良い音・音色です。

最近の邦楽はやや物足りなさも感じますが、クラシックやジャズでは全然これでも過不足なく聴ける感じでした。演歌の歌声も美しいです。テレビの音声も本体のスピーカーより、ぐっと良くなります。

これがミニコンポ付属のスピーカーより安いのだから、恐るべしです。ミニコンポからのグレードアップだけでなくて、最近のデジタルアンプとの組み合わせでも十分楽しめそうです。

キッチン用に

サブシステム用に、と目論んで導入したSC-E212ですが、インフィニティが3組となり居間のシステムがインフィニティに統一されたこともあって、キッチン用に転用されました。

以前キッチンで使用していたソニーのスピーカーはそれはそれは酷い音でしたので、置き換えてあげることにしたのです。

ただし、212くんは背が高いので、横向きで入れることになりました。見てくれはともかく、キッチンでもいい音色で聴けるようになったので、コレでヨシ!です。

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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脚注

脚注
11982年10月1日で、ソニー・日立と同時。DENON1号機は日立と共同開発で日立製は兄弟機であった