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今年一発目の鉄道模型ビギナーさん向けの解説シリーズ、今回はNゲージのメンテナンスについて解説します。
なぜメンテが必要なの?
■ギクシャク走行を防ぐ
鉄道模型はパワーパックからの電気をレール・車輪を通じて動かしています。
そのため、電流が経由するレールと車輪は汚れが溜まりやすいのです。
汚れが溜まったまま走行させると、
- スムースに走らず、ギクシャクする
- 手で押さないと発進しない
- ライトや室内灯がちらつく、ないしは点灯しない
などの走行不具合が生じてしまいます。
鉄道模型において、メンテナンスは必須事項なのです。
■必須アイテム「ユニクリーナー」「綿棒」
鉄道模型のメンテナンス・清掃に欠かせないのが、KATOの「ユニクリーナー」です。
このユニクリーナーが一つあれば、レールと車両、どちらの汚れ取りも可能になります。鉄道模型メンテナンスにおいて、必須のアイテムです。
TOMIXからも「レールクリーナー」が出ていますが、中身はほぼ同じで、ユニクリーナーのほうが大容量かつ安価なのでユニクリーナーをおすすめします。
価格:520円 |
一部で薬局で手に入る無水エタノールを推奨している人もいます。確かに有機溶剤という点は同じですが、無水エタノールのほうが強力で、場合によっては車両やレールを痛めてしまうこともあるようです。
“餅は餅屋”ということで、やはり専用のものを買うのがベストでしょう。
また、100円ショップなどで購入できる綿棒も必須アイテムの一つです。レールの清掃や、トレーラー車(=モーターのない車両)の清掃に便利です。汎用のタイプでもいいですし、車両クリーニング綿棒など、KATOなどから 専用の綿棒も出ているのでいろいろ試してみて使いやすいものを選ぶといいでしょう(硬めで汚れのわかりやすい白色が無難です)
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レールのメンテナンス
■オーソドックスなやり方
オーソドックスなレールの清掃方法は、ユニクリーナーを綿棒に浸し綿棒でゴシゴシ擦る方法です。
汎用綿棒でも良いのですが、KATOから「線路クリーニング綿棒」という大型綿棒が出ていて、そちらですと2本いっぺんにやれるのでとっても楽に掃除できます。
そして、そのKATOの線路クリーニング綿棒は、実の正体は医療用綿棒で安く購入できるというのも以前紹介しています。
★過去記事:【押入レイアウト】KATOの「線路クリーニング綿棒」、実は医療用綿棒だった!?
★商品リンク:メンティップ綿棒を買う
レール清掃で厳禁なのは、ヤスリで汚れを削ってしまうことです。現在の洋白製レールではかえってレールを痛めてしまい動作不良の原因となるのでやってはいけません。
かつてTOMIXから出ていたクモヤ193クリーニングカーも同様の方式なため、これもNGです(※トレーラー台車に履き替えて普通に走らすだけならOK)
■レールクリーニングカーの活用
手が届きにくい範囲には、TOMIXから出ている「マルチレールクリーニングカー」がおすすめ。
レールクリーニングカーはクリーナーを使う湿式と、ヤスリを使う乾式の両方を一台でこなせます。他の動力車と繋げて走行させるタイプで、普段の清掃は湿式、汚れのひどいときは乾式と使い分けができる優れものです。
TOMIXよりは機能が限られますが、津川洋行からもコンパクトなレールクリーニングカーが出ています。
[鉄道模型]津川洋行 (N) 12505 レールクリーニングカー モップ君 価格:3,343円 |
■今春発売!ポポンデッタ「クイックレールクリーナー」
先日、ポポンデッタから「クイックレールクリーナー」の製品化発表がなされました。
これはペンタイプの形状をしていて、軸先が太いので2本あるレールを一気に拭くことができるというもののようです。替芯も発売されるので、何度でも使用できるのもウリといえます。
今年5月発売予定。自分も一本買ってレビューしたいと思ってます。
[鉄道模型]ポポンデッタ 1302 クイックレールクリーナー(ペン型) 価格:446円 |
車両のメンテナンス
■トレーラー車のやり方
モーターの入っていないトレーラー車の場合は、ユニクリーナーを細い綿棒に浸し、車輪をくるくる回しながら車輪をこすります。
■動力車の簡単なやり方
動力車の場合、いろいろな方法がありますが、初心者の方でも簡単にできる方法をご紹介します。
①ティッシュペーパーを四つ折りにして、レールの上に載せます。レールはパワーパックと接続しておきます。
②レールの上に載っている部分にユニクリーナーを垂らして、パワーパックの速度ダイヤルを回します。
③リレーラーから動力車をレールに乗せてティッシュのところまで走らせ、そこまで来たら車両を手で押さえつけて通電させた状態のまま、片側の台車部分をグリグリユニクリーナーの染み付いた部分にあてつつ車両を前後させます。
このやり方は台車を分解する必要がなく、初心者の方でもやりやすい方法です。
■津川洋行「ソフト君」
津川洋行の「ソフト君」シリーズは手軽に車輪清掃ができるアイテムとして定番です。
「ソフト君N」は動力車用で、レールから集電してスポンジ上で車輪を回すことにより、汚れを除去します。
「ソフト君2N」はトレーラー車用で、手で転がして汚れを除去できます。
[鉄道模型]津川洋行 (N) 12506 ソフト君2型N(レールクリーナー付) 価格:1,209円 |
■TOMIX「マルチ車輪クリーニングPCレール」
TOMIXの「マルチ車輪クリーニングPCレール」は、車両を往復させるだけで車輪清掃ができます。
マルチレールクリーニングカー同様、乾式と湿式を選択でき、車輪清掃しないときは直線レールS140PCと同じになるので、固定式レイアウトをお持ちの方にうってつけです。
■キーキーと異音がしたら・・・
長期間走らせていると、キーキーとかすれたような異音がするときがあります。このようなときは台車のギヤの部分の油が不足しています。
油不足のときはKATOの「ユニクリーンオイル」を台車や動力ユニットのギヤの部分にほんの数滴垂らしてあげることで走行性能が改善することがあります。
また、呉工業の「コンタクトスプレー」を使用されている方もいて、効果があるそうです。
一回でも走行したらメンテナンス!
鉄道模型は、メンテナンスが充分になされないと性能が発揮できません。
一度でも走らせたら必ずメンテして長く動かせるようにしてあげてくださいね。
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