僕のカメラ趣味の原点「OLYMPUS E-410」で感じた、フォーサーズシステムの”美点”

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みずにゃん

どうも、みずにゃんです。

先日、プロローグとして語ったLUMIX G1の魅力。
本題に入るには、もうひとつプロローグを語る必要がありました。

OLYMPUS E-410というカメラ

「OLYMPUS E-410」というカメラが昔、ありました。
“ミスチルの曲をバックに宮崎あおいさんが出演したCMの、あのカメラ”、のほうが通じやすいでしょうか?(笑)

このE-410は当時デジタル一眼レフカメラで世界最軽量だったモデルで、フォーサーズシステムのメリットを最大限に活かし、小型化大好きオリンパスが世に送った、渾身の一撃でした。じゃあなんでE-3やE-5があんなにデカイのかってツッコミは無しで。

本当に、かなり小さいカメラでした。グリップをこれでもかと削っていて、努力の跡が伺えました。”一眼カメラ最軽量”はミラーレスに譲るも、一眼レフでE-410に肉薄するサイジングのものはEOS Kiss X7までは出てこなかったのです。

何を言おう、このE-410が僕のファースト一眼カメラです。
2011年のお正月に届いて、2013年秋のPENTAX Q(これまた発売当時世界最軽量のデジタル一眼!)導入時まで活躍していたカメラなので、思い入れのある機種です。

E-410 装着レンズはZUIKO DIGITAL 25mm F2.8

フォーサーズだからこその小ささは武器になる

フォーサーズシステムは、”デジタルに特化”したセンサー設計が特徴です。フォーサーズ登場時はフルサイズ一眼レフもハイエンドのみ(ニコンに至ってはFXフォーマットモデルは未登場)で市場はAPS-Cが主権を握っていた時代。APS-Cよりちょっと小さいフォーサーズサイズのセンサーでも勝機はあるだろう、とオリンパスは見ていたようです。

フルサイズセンサーを見慣れていると、かなり小さく見える

その目論見は画質面だけで見るならば大失敗でしたが、そのかわりシステムの小型化が容易という強いメリットがあったのも事実です。一眼レフ時代はオリンパスもパナソニックも無理に小型化をしませんでしたが、このメリットはミラーレスのマイクロフォーサーズで大いに活かされます。

マイクロフォーサーズの登場で、他メーカーもミラーレスに参入し・・・という流れを作り出す。その立役者はオリンパスのミニマリズムだったとも言えます。

小さいというのは機動性の向上に繋がり、カメラを持ち出す頻度も増やせ、撮影のモチベーションもアップすると僕は思っているので、小型化の波を作ったフォーサーズ陣営に拍手を送りたいです。

どうしてフォーサーズは衰退してしまったのか

しかしながら、10年前の2013年にソニーがフルサイズミラーレスα7が出てくると、ミラーレスカメラのシェアは一気にEマウント拡大の一途へと変わっていきます。各社ともフルサイズや中判サイズなどの”ラージフォーマット”に力を入れだし、EOS 6DやD600といった10万ちょっとの手頃なモデルが登場すると、マイクロフォーサーズ勢はスチル方面では一気に劣勢に立たされます

マイクロフォーサーズ勢がラージフォーマットに押されてしまったのは、「ボケ感の薄さ」「ダイナミックレンジの狭さ」「高感度耐性の弱さ」などセンサーサイズゆえに出てくるデメリットだけでなく、ソニーのマーケティング力、(ソニーが大株主の)タムロンのEマウントレンズ充実化、そしてキヤノンとニコンの参入などが理由として挙げられます。

悲しいことに、スマホカメラの高性能化によって、これまでOLYMPUS PENシリーズやLUMIX GFシリーズのメインターゲットであった若年層や女性・ファミリー層の多くがスマホで充分と感じ一眼カメラを買わなくなってきたのも一因でしょう。

若年女性がメインターゲットだったOLYMPUS PEN E-PL8

マイクロフォーサーズのシェア低下で、ラージフォーマットを頑なに拒んだオリンパスは事業展開に苦しむことになり、カメラ事業を譲渡。OMデジタルソリューションズへの分社化は、マイクロフォーサーズの凋落を象徴しているようにも一見見えたのです。

マイクロフォーサーズが生き永らえるワケ

しかし、マイクロフォーサーズの規格そのものがダメになった、ということではなかったりします。

パナソニックはスチルではなく“ビデオ”に注力させてきたことで、従来とは違うユーザーを取り込むことに成功しているわけです。もしパナソニックがGHシリーズをリリースせずスチル向け機種だけにこだわっていたならば、今頃マイクロフォーサーズは存続できていなかったと思います。

パナソニックはフルサイズのLマウント(LUMIX Sシリーズ)も展開していますが、マイクロフォーサーズ(LUMIX Gシリーズ)向けも継続してリリースし、数少ない”ダブルマウント戦略”をとっています。待望の「G9 PRO II」や新レンズも発売され、まだまだ底は見せていないはずです。

ホントに「大きいは正義」なのか?

従来のフォーサーズセンサーが苦手としていたセンサーサイズゆえのデメリットは、技術の進化・高機能化によって克服し、今ではフルサイズとも遜色なく戦えるポテンシャルを持っていると僕は感じています。

それでいてフルサイズとは比べ物にならないほどシステムを小さくでき、かつレンズも圧倒的に安く揃えていくことができるのは、マイクロフォーサーズの最大の強みです。写りの素晴らしい名レンズもありますし、機動性が高いから外へ持ち出す頻度が自ずと増えていくんです。

フルサイズミラーレス+FTZ+標準レンズしか入らなかったバッグに、レンズ+ボディとケース入レンズ3本+充電器を収められてしまう

いくらクオリティが素晴らしいものであっても、重たくて持ち出せないとか、価格が高すぎて良質なものを揃えづらいとか、そういうシステムであれば大きいシステムを取り入れるメリットは感じられないような気がしています。

そうなれば、コンパクトサイズにできる限りのことを凝縮したカメラのほうが楽しいわけで、OMシステムやLUMIXはその部分がよく完成されています。

軽い、安い、キレイ。この3点が揃っているのはマイクロフォーサーズだけでしょう。
ずっとニコンFXフォーマット(フルサイズ)を使い続けてきた僕が、最近になってマイクロフォーサーズ、そしてそのベースとなったフォーサーズのシステムの魅力を再発見したのはまだ最近の話ですけどね。

E-410でのひとコマ。色乗りが良く、しっとりとした描写だ (ZUIKO DIGITAL 25mm F2.8)

これからは”機動性重視”で行く

僕も年齢を重ね、最初は軽いとすら思っていたZマウントすらも大きくて重いと感じるようになり、さすがに3kg近くもするサンニッパとフルサイズカメラを持ち歩くのはしんどくなってきましたし、次第に本番以外で持ち出さなくなっていきました。

日々のスナップも、本番も、両方こなせる軽量なカメラシステムを探し求めて、マイクロフォーサーズに行き着いたのです。

さぁ、プロローグはここまでとしましょう。本題はまだこれからですからね。 みず

フォーサーズサイズのセンサーには、システムの小型化のメリットがあった

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