PENTAX K-1を1ヶ月使ってみて思ったこと

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みずにゃん

どうも、みずにゃんです。

リコーイメージングのフルサイズ一眼レフ「PENTAX K-1」を購入して3週間が経ちました。これまでもペンタックス機はいろいろと使ってきていますが、メイン機材に近いかたちで購入したのは初めてです。

Twitterでは箇条書きのかたちでK-1を使って見た感想をツイートしたのですが、この記事でもっと深掘りしたいと思います。

絶妙なサイズ感

なんといってもK-1はフルサイズ一眼レフではコンパクトな部類です。ニコンD610も充分小型軽量でしたが、そのD610と同じくらいのサイズ。D610よりも凝縮感があり、手に持つと適度な重量感があります。

適度にサイジングされているので、持ったときの安定感は抜群。グリップも既存機種からフィードバックされていて、より握りやすくなっています。
グリップの触り心地もサラッとしたもので、長時間握っていても不快感ありません。

Z6と並べると流石に一眼レフ!って大きさは感じますが、全然大きく感じないのが不思議

尖ってて高ぶるデザイン

K-1はペンタプリズムの部分が大きく尖っている攻めたデザイン。リリース発表時から刺激性のあるデザインだな~と思っていました。
単純に尖っているだけじゃなくて、ダイヤルが増えたことでより無骨でスタイリッシュに決まっています。

もっと尖ってても良かった気がする(笑)

ショックの少ないシャッターフィーリング

シャッターフィーリングが軽快で、シャッターを押したくなること間違い無し。シュッとしたシャッター音が楽しい。
ショックも少なく、低速でも安心して使えます。

ただ、ライブビュー時のシャッターはややカクンとした感じで違和感を感じます。K-1のみならず一眼レフの弱点なので致し方なしですが、ファインダーでもライブビューでもシャッター感覚が同じミラーレスに慣れてしまうとライブビューは使いづらく感じるかも。

個人的にガッカリのファインダー

エントリー機からガラスプリズムを採用するなどファインダーに力を入れているイメージが強かったので、K-1のファインダーを見たとき、「なんだ、この程度か」とちょっとがっかり。
センサーサイズの違うオリンパスE-3のほうが圧倒的に見やすいと感じました。

K-1のファインダーはレンズスペックに大きく左右されやすく、明るい単焦点レンズなら大きな違和感なくそこそこのファインダーと感じ、暗いズームレンズだと物足りなさがあります。やはり一眼レフは明るいレンズが大事です。

ユニークなのに実用的な液晶モニター

フレキシブルチルト式液晶モニターは、ユニークな構造ですが実用性も高く仕上がっています。

気に入ったのは、屋外でも見やすくできるアウトドアモニター機能。これを使えば晴天の屋外撮影も捗りやすくなること間違い無し。

快適な操作性

オペレーションは原則右手で完結するようにボタンやダイヤルが配置されています。特に多用する再生ボタンが右側なのは助かります(ニコンは左上なので指が届かない)

ボタンは右に集中。撮影から再生まで右手だけで行えて快適。

電子ダイヤルも適度なトルク感があり、シャッター以外のボタンはきちんとクリック感があり、ニコンよりも確実な操作性です。ただしスマートファンクションの設定ダイヤルは固めなのでWi-Fiやクロップ以外ではあまり多用しなくなりました。

右肩はダイヤルが2つ増えて賑やかになった。クリクリする楽しさがある。

だいぶ改善されたAF

昔から弱い弱いと言われるペンタックスのAFですが、速度と精度は昔のモデルに比べてかなり改善されている方ではないでしょうか。測距点の少なさなどの物足りなさは感じますが、ちゃんとした新しめのレンズなら不便はしないレベルになっています。

もちろん、ニコンZ6と比べるとまだまだ遅いです。特にライブビュー時のコントラストAFはダメダメです。でも精度はニコンより上だと感じますし、ペンタックスとしては頑張っているほうだとは思います。

豊富なカスタムイメージ

ペンタックスの魅力といえば、カスタムイメージも外せません。ホワイトバランスを変えるような感覚で、いろいろと切り替えながら作品作りを楽しめます。K-1の場合十字キーの右ですぐ変更が効くので多彩なカスタムイメージを試したくなります
「リバーサルフィルム」の濃い発色と高めのコントラストが好きになりました。

こうやって記事を書いている最中にも、特定Limitedレンズ限定のカスタムイメージSpecial Editionがファームアップで登場するなど、ファームアップでカスタムイメージが追加されていくのも、嬉しいですね。

強力なSR(ボディ内手ぶれ補正)

ボディ内手ぶれ補正が5軸5段と一眼レフカメラでは高性能です。
比較的暗い場所でも安心して低速シャッターを切れます。同じくボディ内手ぶれ補正を搭載するZ6と比べても効果が高く感じます。

他のカメラではなかなか難しかった水の流れを捉えたりするのが簡単になりそう。ボディ内手ぶれ補正なのでどのレンズでも補正効果が得られる点も嬉しいです。

Tvモード、1/10で撮影。他のカメラだとどうしてもぶれてしまう。でもK-1ならほとんどブレは見られない

気をつけたい暗所ノイズ

K-1はフルサイズにしては暗所ノイズが多いです。ISO3200くらいまでは気になるレベルではありませんが、等倍にした場合はISO6400でも割と気になります。他社のフルサイズと比べるとノイズが増える段階が早いので、ISO AUTOで使う際は気をつけたいところです。

ただ、拡大したり等倍にするようなことがなければ、K-1のノイズ耐性でも特に問題はないのも事実。手ぶれ補正がありますから、ISO AUTOの上限をISO6400くらいにして手ぶれ補正を大きく活用するスタイルでいけば良いかと思います。

夕刻、ISO6400での作例。若干だがノイジーな部分があるが、解像力の低下には繋がっていない点が優秀だ

充実の単焦点レンズ

やっぱりKマウントの魅力は、個性的な単焦点レンズが揃ってることですかね。

DA35mm F2.4のように手軽に楽しめる撒き餌レンズから、質感と画質を両立させたLimitedレンズ、最上級の画質を提供してくれる★レンズに至るまで、豊富なラインナップから選べるのが素敵。

定番のFA Limitedは独特の画角なのですが、この画角が絶妙で使いやすいのです。31mmは写ルンです(32mm)とほぼ同じ画角ですし、43mmは標準域の最適解。77mmはポートレートにちょうどいい画角です。金属外装で所有する喜びも味わえるだけでなく、コンパクトなので日々のスナップにも良いのです。ペンタックスにしかない魅力です。

更に面白いのが、APS-C用のDAレンズも一部レンズがK-1でもクロップ無しでケラレなく楽しめる点です。撒き餌ことDA35mm F2.4はその中でも周辺域まで高い解像力を保っていますし、★グレードの55mmも絞れば常用できます。

まとめ:ミラーレスでは味わえない愉しさとともに

ミラーレスカメラは大変便利で画質も良い、快速快適なカメラです。ですが、ミラーレスカメラには”ふたつだけ”足りないモノがあります。それは、”操る楽しさ”と”所有感を刺激してくれる見た目”です。

カメラとしての基本的な機能としては、ミラーレスも一眼レフも同じですが、ガラスプリズムを通して被写体を見るのと、画面を通して被写体を見るのとでは、全く違うように感じました。そして、ミラーのガチャガチャしたあの感触は、一眼レフの特権です。

以前から思っていたのですが、完全に黒物家電と化してしまったミラーレスカメラってやっぱり愉しさが欠けているのですよね。見た目重厚そうに見えるモデルでも、手に持つとあまりに軽くて、あれ??となっちゃうくらいに。

一方で、一眼レフはれっきとした精密機器。K-1は精密感が他社の他モデルよりも凝縮されていて、触っていて楽しいのです。
所有欲を刺激する尖ったデザイン、個性的なレンズ群、フルサイズミラーレスと比較しても遜色ない画質・・・どれをとっても魅力だらけです。

一年前、一眼レフを見限って本格的にミラーレスに移ってしまったのは果たして正解だったのか、今となってはどっちなのかわかりません。もちろん、それぞれに一長一短がありますから、うまく使い分けていくのが正解かな、とは思いますが。

今回のペンタックスK-1は、僕が失おうとしていたカメラを操る楽しみというのを再発見させてくれました。キヤノンもニコンもミラーレスへの移行が進む今、ペンタックスは最後の砦。”一眼レフのパイオニア”として、一眼レフにこだわる姿勢は素晴らしいです。今後も魅力的なカメラをリコーイメージングさんには期待したいところです。(おしまい)

ちょっとミラーレスをディスりすぎたかもしれませんが(笑)、ニコンのZシリーズはミラーレスの中では秀でたシステムです。仕事で使うとか、ミラーレスならではの高性能を味わうのであれば良いチョイスだということを補足しておきます。

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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