この春の新生活でひとり暮らしを始める方も多いのではないでしょうか?この記事では、部屋探し歴5回(※現在進行形)の僕が、ひとり暮らしのための家さがし(お部屋探し)のコツを伝授します。お部屋探しで失敗しないためにも、必ず読んでおくべきです。
この春から一人暮らしを始める皆さんへ
今のこの時期、春からの新生活に向けて新居を探されている方も多いかと思われます。
会社に就職するため、実家から遠い大学に進学するため、などいろいろな理由から、実家から独立して一人暮らしをはじめようとしている方も多いかと思います。
僕は、一人暮らしを5年経験しました。その間に、4回もお部屋探しをした経験があります。そして、今も絶賛お部屋探しの僕です(笑)
今回はその経験ももとに、これから一人暮らしを始める方に向けて、お部屋探しのコツを伝授したいと思います。去年も同じタイトルで記事を書いていますが、コロナ禍による世の中の情勢の変化や、この1年で感じたことなども加筆して、2021年版として新たに書き下ろすことにしました。
まずはSUUMOで探そう
まずは、サイト上からどんなお部屋があるかを探してみましょう。
リクルートの不動産サイト「SUUMO」で希望のエリアで検索をすると、ワンルームから高級賃貸までワンストップで物件探しができます。
去年は「LIFULL HOME’S」をオススメしていましたが、今やっているお部屋探しで物件数で「SUUMO」のほうが多いことに気づきました。UR賃貸(後述)やビレッジハウス等の旧団地系のお部屋も探すことができる点がメリットです。
基本的には「SUUMO」だけでほぼ事足りると思います。ただ、内装写真などは「LIFULL HOME’S」のほうが見やすいので、SUUMOで探してLIFULL HOME’Sで詳細を覗いてみるのも一手です。
https://www.homes.co.jp/chintai/
まずは物件情報と写真を見て、検討するしないを決めます。気になったら、問合わせボタンを押して送信しておきましょう。すると、不動産屋から折返しの電話ないしメールが来ます。つまり、こちらから不動産屋へ電話をする必要はありません。
内見する物件数は、多くても内見などに時間を要するし、逆に少なすぎてもダメ。候補は3〜5軒ほどにして、優先順位付けもしておきましょう。候補の中で最も取扱数の多い不動産店で内見をするとスムーズです。
また、検討するエリアを広くすればするほどヒット数は大きくなりますが、不動産店の管轄が分散するため内見等に手間と時間を要します。可能ならば、探すエリアを狭くして市域をまたがないよう集中的に見ていくと、部屋探しがラクになります。
内見は一日かけてじっくりと。写真も撮っておこう
内見(内覧・見学)する物件が決まったら、アポイントメントをとっておいた上で、いざ不動産屋へ。
内見の日にすぐ契約、というわけではありませんので、公共交通機関を使って手ぶらで行っても問題ありません。物件までは不動産屋から徒歩ないしは車で案内していただけるはずです。不動産店が遠い場合、送迎や現地集合でも対応してくれるお店もあります。
内見の際はぱっとみで良いか悪いかではなく、細かい部分までじっくり見ます。コンセントの位置とか、エアコンや洗濯機の設置位置、間取りの動線など。メジャーを持参して間取り図に寸法やメモを書き込んでおくと尚いいでしょう。
また、可能な限り写真や動画を撮っておくことも大事。帰宅後にどんな部屋だったか再度チェックできるだけでなく、実際に引っ越すことを想定して、どんな部屋配置ができるかを事前にシミュレーションして比較できるからです。
動画でお部屋をぐるっと一周するのもアリでしょう。
実際の生活シーンを考えておかないと、後で痛い目にあうこともよくありますからね。
お部屋選びのコツ
抑えておきたい条件をチェック
賃貸物件を探していく上で、物件によってさまざまな設備や条件があります。ご自身がどの点を重視しているかで候補の物件は全く変わってきます。物件詳細の項目を見て、基本的な情報についてはSUUMOの物件ページなどで把握しておきましょう。
(例)
- 築年数、構造、階数
- ガスの種別。都市ガスなのか、プロパンなのか
- 角部屋かどうか
- 水回りの設備(キッチンの広さ、コンロの有無、トイレの様式、浴室の給湯の方法など)
- 家具家電の有無。特にエアコンの有無は要確認
- 洗濯機置場の場所(部屋の中なのかバルコニーなのか、ランドリー式なのか)
- 駐車場の場所や料金
- 二人入居は可か。ルームシェアは可能か
- ペットの飼育は可能か
- テレビはどういうかたちで視聴できるのか(アンテナなのか、CATVなのか。BSは視聴可能か)
- インターネット環境は整っているか
初期費用は敷礼ゼロにとらわれるな
賃貸物件での初期費用は、基本的には「前家賃(当月の家賃+次月家賃)+敷金+礼金+保証会社の保証金+仲介手数料」の合計額です。
ただし、不動産店や物件によって、様々な名目で費用が発生します。以下は一例です。
- ハウスクリーニング代
- 鍵交換費用
- 保険代
- 消毒費
かりに敷金と礼金がかからない”ゼロゼロ物件”だったとしても、他の名目で費用が発生し、敷礼ありの物件と大差ない額になることも多々あります。
敷礼ゼロにとらわれずに見積書に掲載されたトータルの額で比較してくださいね。
特殊な場合は審査が通らない恐れも
新社会人や大学生の方(名義人がご両親)の場合はほぼ該当はしないし問題はないかと思いますが、場合によっては審査落ちすることもあります。
保証会社の審査がある場合、信販会社などの審査が入ることが多く、過去に滞納(家賃だけでなくローンや携帯料金なども含める)を起こしていたり、ブラックリストになっている方だと審査が厳しくなり、通らない、または保証人を付けるよう要求されることが多々あります。
また、保証会社の審査に通っても、オーナー(大家)や管理会社の意向で断られることもあります。とくに障害者、それも知的や精神障害をお持ちの人の場合、かなり厳しくなるお部屋もあるそうです。また、生活保護を受けている場合は家賃扶助の上限額を超えると、役所からの認定が下りなくなります。
都市ガス物件を狙おう
都市近郊で探されている場合、狙い目は都市ガスを採用している物件です。
家のガスは大きく分けて都市ガスとプロパンガスがありますが、この両者には料金に大きな差があり、一般的にプロパンガスは都市ガスの1.5~2倍前後の料金がかかります。また、都市ガスは開栓時の料金はかかりませんが、プロパンの場合”預かり金”という名目で3千円くらいとっていく業者も存在するので要注意です。
なので、可能な限り都市ガス物件を選びましょう。また、どうしてもプロパンガスになってしまう場合、都市ガス会社の子会社や関連会社の業者を選ぶといいでしょう(名古屋近郊だと、東邦液化ガス。他の業者より料金が廉価で東邦ガスの電気ともセットにできます)
電気に関しても、都市ガス会社に一任するといいでしょう。とくに東京電力と中部電力は単価が高いので、東京ガスや東邦ガスで契約することで少し単価が安くなります。また、支払いもまとめられるので払い忘れの心配も減ります。
https://home.tokyo-gas.co.jp/power/special/index.html
https://home.osakagas.co.jp/electricity/
https://www.tohogas.co.jp/denki/charge/
なお、オール電化の賃貸もありますが、都市ガスよりは単価は高めです。また、調理器具もIH対応のものを買わないといけなくなる点に注意が必要です。プロパンと比較なら比較的安くなる傾向のようです。都市ガス非開通のエリアで探すなら、オール電化の部屋もチェックしてみてはいかがでしょうか。
新築の集合住宅 > 築古の平屋建て
一人暮らしの人の大半は、ワンルームや1Kなど集合住宅を選択しますよね。
でも、これは間違いです。
個人的には、新築のアパートよりも築古の平屋の一軒家のほうがおすすめです。
だって、上下左右の住民とトラブルになることも極力避けられますし、他人に気兼ねなく生活できる点と、一般的なアパートより広いので物が増えてきた時でも対応できる点が魅力ですから。ただし、物件数が少ない上に立地や賃料の面でデメリットもあります。
集合住宅で探す場合は、木造や軽量鉄骨ではなく、鉄筋コンクリート造のマンションやURのような団地を探してみると良いでしょう。角部屋は騒音面だけでなく採光や通気の面でも有利です。
近くの施設をチェックする
至近距離にあると便利な施設と、可能ならば至近距離にはないほうが良い施設がありますよね。この両者のバランスが取れているエリアで家を探してみると良いでしょう。
<近くにあると便利な施設(例)>
- コンビニ
- スーパー
- 鉄道駅またはバス停
- 口座を持っている銀行のATM(手数料が無料になるところ)
- コインランドリー
- ホームセンター
- 家電量販店
- 100円ショップ
- 内科・歯科
<近くになくてもいい施設(例)>
- 学校や幼稚園・保育園など
- ガソリンスタンド
- 工場・物流倉庫など喧騒な施設
- 警察署・消防署などサイレンが鳴りやすい場所
理想は通勤時間15分
一人暮らしとなると、家事も含めて全部自分でしなくてはいけないので、実家ぐらしの人(=こどおじ)や夫婦で住んでいるような人に比べると、使える時間が限られてくると思います。
時間を作れるとしたら、通勤時間を削るのが一番効果は高いです。
勤務先から徒歩または自転車で10~15分圏内で家を探すと良いでしょう。
距離が短いので、万が一忘れ物に気づいたり、緊急のことがあってもすぐ戻れるのもメリットです。
とはいえ、職場のすぐ近くに住むのもなんだか気が引けますよね。なので、理想は徒歩または自転車で10~15分圏内と言えます。首都圏の都市部なら交通費もクルマの費用もほぼ必要ないはずです。
引っ越しは大手の会社に頼もう
さて、いよいよ物件が決まったら、引っ越しの段取りを組みますが、引っ越し代はケチらないほうが無難な選択です。
僕も過去の引っ越しで安い業者を2度ほど選びましたが、本当に”安かろう悪かろう”の一言しか出ませんでしたから。
多少高くても、アート引越センターなど大手の会社に頼むのが吉でしょう。
ちなみに、繁忙期から外れた閑散期ですと、アート引越センター等の大手でも県内&時間指定無しで3万円〜で引っ越しができますので、少しタイミングをずらしてみるとオトクに引っ越しができます。
引越しの見積もりは、「引越し侍」など幾多もの引越し業者に一括で見積もりできるサービスが便利です。
まとめ:一人暮らしを質は家探しで決まる
この時期は人気物件が早く埋まりやすく、一日でも早く・・・という気持ちはあるかもしれませんが、とはいえ焦って探さないのが吉です。
なぜかというと、一人暮らしを快適にするいちばん大事な要素は、家で決まるからです。
近隣住民とトラブルになって、気持ちのいい生活ができるでしょうか?
近くになにもない立地で不便ばかりの環境で、満足できるでしょうか?
つまり、そういうことです。
焦らずに、ゆっくりと時間をかけて探していくことが大事です。一人暮らしを始める、貴方のため、ですから。
個人的なおすすめはUR賃貸住宅
ここまで書いてきましたが、もし集合住宅に住もうと思われている方は、UR賃貸住宅もぜひ考えてみるといいでしょう。
URの団地はどこも便利な立地で、緑豊かな環境で住めるだけでなく、賃料もかなりお安く設定されています。例えば、2DKで賃料37,000円など。築古ですが鉄筋コンクリート造で防音もバッチリしていますし、適宜リフォームもされていて、とても綺麗に整備されています。
URと直接やり取りをするので、仲介手数料や更新料はゼロ。保証人も不要で、収入の基準さえあれば入居が可能で、無駄な審査もありません。
加えて、管理窓口の対応も丁寧ですし、管理も行き届いているURの団地は、おすすめです。
URの団地はSUUMOや専用サイトで検索ができます。専用サイトから仮申込をして内覧してみてはいかがでしょうか。
https://www.ur-net.go.jp/chintai/
ビレッジハウスには地獄が待っている
旧雇用促進住宅で、URと同じく“団地”として知られている「ビレッジハウス」に行ってはいけません。
家賃はURと大差ないのに建物はボロく、管理会社の対応はクソで、住民もトラブルだらけの外国人が多く、安住の地にするにはかなり厳しいです。団地によっては、町内会のジジババたちのうるさい縛りも待ちかまえています。
実際僕も2年ほど住んで、それはまあ地獄のオンパレードでした。”2年縛り”があるので入居直後はなかなか引っ越しにくい点も難点といえます。管理会社が頭沸きすぎです。
住人間のトラブルだけでなく、管理側とのトラブルも絶えないビレッジハウスは、極力候補から外したほうが無難でしょう。