どうも、みずにゃんです。
今日の記事は前回の続きで、キヤノンの一眼レフ「EOS 7D Mark II」に付いて深堀りしていきます。
伝統の中に快適性が同居
LUMIX G9 PROと並べてみました。両機ともボディの軽量さよりも性能を優先して作られているモデルなのであまり参考にはならないかもわかりませんが、マイクロフォーサーズのコンパクトさが際立ちます。とはいえ、7D Mark IIはAPS-C機ですから、フルサイズ一眼レフと比べるとスマートな立ち方をしています。今どきのフルサイズミラーレスくらいのサイジングです。
ずっしりとした重さですが、ホールド感は上々ですヨ。
ボディデザインやボタンレイアウトは、キヤノンEOSの伝統を受け継いでいます。
電源スイッチが左のモードダイヤル部にあるのは、どうしても評価できません。ずっとシャッターボタンと同軸にあるニコン式のカメラ(PENTAXやLUMIX G9 Proもこのタイプ)を使っているので、左手を要する電源操作はスムーズではないと思っています。再生ボタンや画像の拡大縮小など、片手で完結できない操作性が、個人的にキヤノンEOSをあまり好きになれない理由のひとつにもなっていました。
とはいえ、世代が比較的新しくなってから発売されたモデルということもあり、オールドモデルのようなUIの悪さはあまり感じられず、EOSの中では使いやすく仕上がっているように感じるのも確かです。
とくにジョイスティックとAFエリア切り替えレバーが同軸にあり、AF測距点の変更がとてもスムーズに行える点は、速射性能を求めている僕にとっては、とてもプラスの部分です。
シャッターストロークも適度な加減で良好なフィーリングをしています。
ファインダーはフルサイズのそれに慣れすぎちゃったかな、ちょっと窮屈な感じはします。透過型液晶が組み込まれている関係で明るさが落ちているのは残念ポイント。
アイカップは上位機1Dシリーズと同じものが採用されていてイイですね!
あ、でも光学ファインダーを覗いてメカシャッターを切るのはやっぱり楽しいに尽きますヨ。ミラーレスでは味わえない部分ですからね。
メモリーカードスロットがSD+CFだったり、液晶モニターが固定式だったりと設計の古さを感じる部分はありますが、普段使いで物足りない印象はとくになく、発売10年経ちますが、実用性は見劣りしません。
STM化して画質も向上したEF-S 18-55mm
まずは、標準ズーム「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM」との組み合わせで作例を上げていくことにしましょう。
EF-S 18-55mmシリーズは世代やグレード別に多種ありますが、中古相場は新旧問わず似たりよったりということもあり、比較的設計の新しいSTMモデルをチョイスしました。
10年ほど前に、USM(超音波モーター)すら採用されていない「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS II」というレンズをEOS 20Dで使っていたことがあるのですが、それはそれはもうひどい描写のレンズで、旅先のマップカメラにワンプライス買取で出してしまうほどにひどかったのですが、これのイメージが10年も抜けないせいで、その後はキヤノンEOSでは18-55mmキットレンズを避けてました。
(IS IIモデルは、ローエンドのKiss X50とかX70のキットレンズですからある程度描写力は落としていたのかもわかりませんが・・・)
今回のSTMモデルはステッピングモーター内臓で、動画撮影で静かなAF合わせができるようになっただけでなく、従来の18-55mmでは不可能だったフルタイムMFも可能になりました。
描写は、想像をいい意味で裏切ってくれました!さすがにLレンズズームには叶わないかもしれませんが、ブログやSNSで使うには、充分すぎるクオリティです。シャープネスやボケ味はキットレンズと考えれば優秀だと思います。
AFは決して速いわけではないものの、気持ちよくスッとピントが合い、日常使いに使いやすい一本です。
USMモデルと比べても中古価格に大差がなく、これは非常にお買い得だと思います。
“IS無し”のオールドな写りも面白い!
「EF 70-200mm F2.8L USM」の描写も見ていくことにしましょう。このレンズはEFマウントで最初の70-200mm F2.8Lレンズで、EOS-1Nとほぼ同時期の1995年に発売されています。
IS(手ぶれ補正)シリーズとは別で製品展開され、ISシリーズが3代目まで出た一方で、このIS無しは20年以上も現行ラインナップに残ったロングセラーモデルに。
手元の個体は1998年製。2003年頃に無鉛化されたという情報があるため、この個体は有鉛ではないかと思います。経年の割に外装がかなり綺麗で、防湿庫で眠っていたのかな、という感じです。
さすがにこちらはレンズ設計が古く、フィルムカメラでの使用を前提としたスペックなので、デジで使うにはちょっとクセがあります。
「開放付近はとても甘くて、絞ると非常にシャープな写りをする」という、オールドレンズあるあるの典型的な写りだからです。
F2.8の絞り開放では、甘さがかなり気になります。一方でF5.6あたりまで絞ると、シャキッと目覚めた出方をします。
それを考えると、高感度に強くてISOを上げやすい新しめのボディと組み合わせて、絞って使うのがベストな気もします。だからこそボディは7D Mark IIがベストチョイスなんです。
色の乗り方はすごく良いと思います。
逆に言えば、柔らかい表現もしやすいから、機械ものを撮るには物足りなさがあるかもわかりませんが、動物を撮るにはいい感じがしています。
ポートレート需要があるので、キヤノン側もあえて残しているということらしいです。
AFはLレンズらしく快速なのですが、経年のせいかピンずれがあるため、マイクロアジャストメントで調整をかけています。修理期間終了前までに、ピント調整へ出そうと考えています。
少なくともG9 PROとM.ZUIKO 40-150mm F2.8 PROよりは歩留まりははるかに良くなりましたが、ニコンFX機+サンニッパVR G型と比べたらどうしても安定性は劣ります。ただこの組み合わせでも、はるかに実用的になっていると感じます。
画質トータルで考えるならホンネはシャープネスが大きく改善されたIS 2型以降がいいのですが、さすがに中古相場もかなり上がってしまいます。それを考えると、IS無しはコスパに優れた一本ではないかと思います。
ほかの作例はすみません、次回です(笑)
最初、前後編で完結させる予定だったのですが、レンズについて想像よりも熱く語ってしまい、文字数が長くなってしまったので(僕の記事は1記事2000文字が基準)肝心の中京競馬場での作例は、次回最終回にてお届けできたら、と思います。
せっかくですし、観戦レポの部分とかG9 PROとの比較部分も充実させてみようと思います。 みず