JR西日本のクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス瑞風」がKATOからも発売されました。先に出たTOMIX製とはどこが違うのか、比較しながらレビューしていきます。結果、全体的なプロポーションはKATO、内装や細部はTOMIXに分があるように感じました。
本日は、予約していたNゲージの発売ラッシュ。KATOとトミーテック両社から一気に新製品が来ています。
僕はKATOの「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」と、鉄コレの叡山電車「ひえい」と「721号車」を予約していて引き取りました。今日は、注目度の高い「瑞風」をレビューし、叡山電車2種は明日紹介できればと思ってます。
JR西日本の豪華寝台・TWILIGHT EXPRESS 瑞風
新幹線の延伸や車両の老朽化で、従来のタイプの寝台列車は姿を消しましたが、それと引き換えに新たなコンセプトの寝台列車、「クルーズトレイン」が登場しました。クルーズトレインは富裕層をターゲットにした団体列車で、一泊するのに数十万円かかったりドレスコードが制定されていたりするなど、他の列車とは一線を画する存在です。
その中で、JR西日本が導入したクルーズトレインが、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」です。北陸新幹線金沢延伸の直前まで運行していた夜行列車「トワイライトエクスプレス」の名とイメージカラーを引き継ぎ、”みずみずしい風”の意味で「瑞風」というメインネームが付けられました。
https://twilightexpress-mizukaze.jp/
87系の気動車が10両導入され、2017年春より運行が開始されました。山陽ルートと山陰ルートが運行されています。
車両はグリーンの車体で、「ノスタルジックモダン」のデザインコンセプトで作られました。その外観は、前面の展望デッキが特徴です。
一番安い部屋でも一泊30万円、7号車の「ザ・スイート」はなんと120万もします。
なお、JR西日本は寝台列車に力を入れており、117系を改造した寝台電車「WEST EXPRESS 銀河」の運行開始日や運行区間などが先日発表されたばかりです。
https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/11/page_15269.html
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KATOからも製品化!
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の模型化は、NゲージではTOMIXとKATO、HOゲージではエンドウが名乗り出ました。Nの「瑞風」については、今回は競作の体は採られていますが、実際の列車内では両方の製品を取り扱うことになっているのが今までとは違う点です。
TOMIX製品の「瑞風」は2ヶ月前に発売され、概ね好評のようです。僕も発売日に買ってレビューしたので、よければこちらもご覧ください。
これまで「四季島」「ななつ星」と先行してクルーズトレインを手掛けてきたKATOですが、「瑞風」では後発に回ることになりました。先の「四季島」では発売を急ぐあまりにやや再現の甘い点があったようで、後発のTOMIXに出来を追い越されてしまったが故に、慎重な姿勢をとっているようです。
KATOとTOMIXの主な違い
今回の「瑞風」での両社の大きな違いは、
- KATOはフルセットのみ。TOMIXはフルセットの他、基本+増結も発売された。
- TOMIXは室内灯標準装備。KATOは室内灯は別売り
- TOMIXは通電カプラーを装備。KATOは通常のKATOカプラーのようだ
- それゆえに、KATOは定価が¥12,000安い。
今回はKATOもそれなりに作り込んできているのが試作品を見ていても思えるので、TOMIXを選ぶか、KATOを選ぶかは難しい選択のようでした。TOMIX製品をスルーしてKATO製品を待っていらっしゃる方も結構いたみたいです。
もちろん発売日に受け取り!
早速、今日の発売日にあわせて予約していたので引き取ってきました。
“特別企画品”とだけあって当然ながらスペシャルパッケージです。カバーは光沢があって綺麗です。TOMIXより紙質は薄いですが、持ち運びやすさはこちらのほうが上です。
TOMIXと同様、2つのブックケースに5両づつ入っている構成です。
取扱説明書はいつものペラペラのものでなく、上質な紙が採用されています。
先頭車は、手すりの色入れがTOMIXより安定していて好印象です。線も細いのでTOMIXで一部指摘されたアンバランスさがありません。
ヘッドライトやカプラーカバーはTOMIXはちょっと出っ張りすぎてるかな・・・。
塗装はTOMIXが暗めで、KATOは明るめです。TOMIXに比べやや黄みがかっている感じですが、実車の見え方も様々なので、朝日や夕日を浴びた姿とかならKATOのほうが近いかな?と思います。
内装はTOMIXがシートモケットの形状にまで力を入れていた一方で、KATOはそういったものはなくあっさりとした作りです。床元のライトギミックもありませんが、これで充分では?と思う方も少なくないでしょう。
各車両には専用の室内灯プリズムが込みこまれていて、汎用の室内灯を買うことで夜景運転を楽しめます。
通常の客室は昼間時のドア開放状態で再現されているため、夜景を楽しもうとすると光漏れが気になるかも。
5号車のラウンジも、外から見える部分はしっかりと再現されてますが、内装はシンプルです。
KATO製品は車番部分も実車と同様の表現です。
6号車の食堂車。TOMIXと違ってカーテンが再現されているのが差別点となっていて楽しいです。その反面、外から見えづらい部分はシンプルです。
7号車のザ・スイートも同様で、蛇口までは再現されていないですね(笑)でもカーテンは外から目立って結構映えます。
動力はTOMIXと同じく4号車です。走りは他のKATO製品と変わりないです。音はTOMIXのほうが静かです。
通電カプラーではないため、超スローやライトのチラツキ防止に関してはTOMIXが若干上手です。
ライトはKATOのほうが明るめです。写真では分かりづらいですが、ヘッドライトはKATOは白色、TOMIXは黄みがかっていますが、実車に近いのはTOMIXかな。テールライトも実車の光り方に近いのはTOMIXですね(個人の感想)
ですが・・・3号車の台車が初期不良でしたorz
KATO製品はこういう不具合が多いんですよね・・・修理を依頼しようと思ってますが。
定価3万以上なんだからそこの調整をしっかりしてほしいです・・・。
ほしいなら好きな方を買おう
KATOの「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」も、かなり気合の入った製品だと思います。外観はTOMIX以上の出来です。
プログレッシブグレードで相当力を入れて価格も高価になったTOMIXとは違い、KATOはお得意の高コスパ戦略が効いていて、TOMIXよりも1万円以上も安いのに、TOMIXと同じくらいのレベルを見せつけているかのようです。
塗装も思ったより問題なかったし、先頭部の手すりなどはカチッと来ていて、外から見える部分については、ほぼ不満のない出来といえます。今回のKATOのは明るい印象を与えてくれています。
それに対しTOMIXは内装やギミックでKATOを凌駕していて、とりわけ5~7号車の力の入れようは革命的ともいえるレベルなのは覆りません。室内灯が標準装備なのもありがたいです。
しかし、室内灯を入れるとなると価格差は5千円程度になってしまいます。TOMIXの室内灯が専用品でパーツ交換ができないのに対し、KATOの室内灯は汎用なのでいつでも交換できる点や、ポポンデッタ製など他社室内灯や自作室内灯も組み込めることを考えるとそれもアドバンテージといえます。物は考えようですね。
ただ、鉄道模型は走ってナンボだから、脱線して走らない・・・は困りますよねぇ・・・。走行重視ならTOMIXがおすすめです。
TOMIXは走らせて楽しむ方向け、KATOはディスプレイして眺める方向けかな、と思います。最終的にはそれまでの差はないので好みで選んでもいいでしょうね。
せっかくお金をかけて2編成揃いましたから、あとはゆっくりと走らせて楽しみたいと思います。
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