上位機種にアーク(ヘッドバンド)を持っていかれてしまったSTAX SR-202を活用すべく、ダイソーでモバイルスタンドを購入してデスクトップ用のコンデンサー型ミニラウドスピーカーとしてみることにしました。その結果は・・・!?
SR-202、アークが取り外され予備機に
僕は、今現時点でSTAXのイヤースピーカーを4本(SR-3/202/303/404)所有しています。SR-3はSRD-6とともに職場に常置して仕事用にしていて、家ではラムダ系の上位モデルSR-303とSR-404を使っています。(職場にはSACDレシーバーのFR-UN7とソニーのMDR-1RMK2も常置していて、ライン入力で音を出せるようになっています)
そのSR-404を購入した際に、404のアークをあやまって破損させてしまったため、SR-202からアークを移設して仮の状態で使っています(だってアークだけで9千円もするんだもん・・・)
その経緯もあり、アークを失ったSR-202は303と404が不調の際の予備機として箱の中で保管していました。
ですが、箱の中に眠らせておくにはもったいないですよね。SR-202の活用策として、SR-202側の加工なしで、デスクトップで聴けるミニラウドスピーカーにしてみようと思ったのです。
使用方法としては、普通にイヤースピーカーを使うのと同じで、イヤースピーカー用アダプターを介して音を出させます。なのでイヤースピーカー側の加工は不要です。耳に当てて聞くのではなく、アンプの音量を上げてちょい聴きに使えるラウドスピーカーとして使うという、至ってシンプルな発想です。
加工する必要がないので、今後404用のアークを手に入れた時に、202も普通のイヤースピーカーに復元できるメリットがあります。
今回のラウドスピーカー化で必要となったのが、このSR-202を立てるスタンドだったのです。
ダイソーのモバイルスタンドをチョイス
SR-202のハウジングのサイズがスマホのサイズに近いこともあり、100円ショップに行けばたくさん売られているスマホスタンドの活用を最初から目論んでました。
色々吟味した結果チョイスしたのは、ダイソーで1個110円で販売されているモバイルスタンドです。このモバイルスタンドは、スマホだけでなくタブレットにも対応している点がウリです。滑り止めが付いていて、スマホやタブレットのスタンドとしてしっかり作られています。コンパクトなのもこのスタンドの良い点です。
さらに、デバイスを浮かすタイプなので、充電しながらの使用も可能。今回はこの構造をコード付きであるSR-202にも応用が効きそうだな、と思ったのです。
スピーカーのスタンドとして利用するため、モバイルスタンドを2個購入。同じ色かと思ったら、1個はブラックで、1個はグレーでした(これ以外にホワイトカラーもあります)
ためしに本来の用途でスマホとiPadを立ててみたら、いい感じに安定していました。滑り止めが付いているので急にずれたりもしません。値段も110円なのでダイソーのスマホスタンドの中でもおすすめの一品です。
ちょい聴きに最適なスピーカーに変貌
このSR-202のハウジングをモバイルスタンドに立てたら、もうそれだけでミニラウドスピーカーの出来上がり。どうしても厚みが出るため安定感にはやや難があるので、安定して立てたい場合は別途滑り止めを追加しても良さそうです。
イヤースピーカーで聴くときと同様、STAX専用ドライバーやアダプターに繋ぐだけ。アンプの音量はやや大きめになりますが、AVアンプでもMAXまで回さなくてもちゃんと聴けます。
今回はPC→ONKYO TX-NA609→SRD-7mk2の流れでiTunesやYouTubeの音源で聞いてみました。
もとがコンデンサー型だし低域が弱いのは仕方ないですが、透明感や繊細感などはUSBタイプの外付けPCスピーカーを凌ぎます。
ダイソーの300円スピーカーやモニターTVのスピーカーでは籠もりやコーン臭さがかなり気になるもので、集中して聴くには向いていませんでした。とはいえアンプに繋いでReference Oneというのもサラッと聴くにはオーバースペックです。
STAXであれば専用ドライバーは必要にはなりますが、低域の弱さ以外はほぼ改善します。イヤースピーカーで聴くのと同様に、夜にのんびりと聴くのに適していると感じます。低音量でもサラッと聴けるので、集合住宅でも心配なく使えますし、イヤースピーカー(ヘッドホン)と違って外部音にも気づけるメリットもあります。
デスクトップオーディオのグレードアップにも
今回は偶発的な理由で作ってみたものですが、今となってはほとんど手に入らないコンデンサー型のラウドスピーカーを実現する愉しみを手軽に味わえます。
内蔵スピーカーやUSBタイプのスピーカーからのグレードアップにも良いと思います。RCAピン入力のあるドライバーが1台あれば、3.5mm・ピンプラグ変換ケーブル1本でPCやスマホとも直接繋げられるので、アンプは必要ありません。もちろん、デジタルアンプなどを入れれば、よりしっかりとした音を実現できるので、いろいろ試してみてもいいかと思います。
STAXをお持ちの人はぜひ試してみてください。