現代的な佇まいがカッコいい「LUXMAN 5L15」で遊ぶ!

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今日はこんな記事です

オーディオアンプの老舗・ラックスマン。伝統的な木箱形状や真空管のアンプが有名な同社ですが、同社が70年代後半に展開していたラボラトリーシリーズは、近代的なデザインとDC駆動が特徴のシリーズ。このシリーズの「5L15」をパワーアンプとして購入しました。

九州地方の豪雨災害で被災された方々にお見舞い申し上げます。

(不謹慎な言い方かもしれませんが、)天の川を見ることを楽しみにされていた多くの人が、天の川ではなく三途の川へ流されてしまったのを見ていると、心が締め付けられる思いしかありません。

残念ながら活発な梅雨前線の影響で天の川は見れないようですが、「一日でも早い復興ができますように」と、祈っておきたいと思います。

セパレートアンプの導入に至るまで

去年の秋から、ヤマハのAVアンプでリスニングを楽しむ日々でしたが、インフィニテシマルをはじめとする舶来スピーカーで聴くようになってから、非力でトロくさい音にだんだんと不満を持つようになってきました。AVアンプって、普通に聴ける音ではあるのですが、表現力に乏しく、ふくよかさといいますか、プラスアルファの部分がどうしても物足りなさすぎるので、BGMには最適ですが、じっくり聴こうとするとイマイチだと感じてしまいます。

そういうわけもあって、セパレートアンプの導入を以前から考えていたのです。プリメインアンプだとAVアンプよりは良くなるかもしれませんが、やはりプリメインとセパレートでは断然な差があるようです。

とはいえ、セパレートで音色の良いものを探すと、選択肢が限られる上に、それなりのお金が必要ということで、プリについてはひとまずイトケンさんよりAurex SY-88を借りることにして、パワーアンプを先に探すことにしました。

ラックスマン「ラボラトリー」シリーズ

パワーアンプ5M21

その手頃な中でも評判が良いのが、アンプの老舗・LUXMANラックスマン「ラボラトリーリファレンス」シリーズの「5M20」「5M21」[1]両者の違いはVUメーターの有無です。

ラックスの古いアンプと言えば”木箱”のイメージが強いこともあって、今のラックスマンに近い現代的なデザインには賛否両論があるようです。同時期に出ていた木箱(L-40系・50系)と比べると人気は低く相場も安いです。

しかしながら、このラボラトリーシリーズはラックスマンが新機軸にチャレンジした系統であり、DC構成やVUメーター等を採用。機能を削ぎ落としシンプルな構成で音色の良い音を実現しています。

本命は「5M21」でしたが、なかなか出物がなく待っている中で、一台のラボラトリーシリーズのパワーアンプが出品されてました。

その名は、「5L15」というモデル。通電確認のみのジャンクでしたが、送料を入れて25,000円とスペックの割にはまあまあ安価だったのでポチってしまいましたw

“プリ付パワーアンプ”はプリメインとなにが違うのか?

「5L15」は、ラックスの見解では“プリ付パワーアンプ”という体の製品。厳密には、プリメインアンプなのですよ。

で、何が違うかと言うと、”プリ部分はおまけ”となっている点。当時プリメインアンプでは当たり前だったトーンコントロールなどを排除し、再生に必須の機能だけをまとめたアンプでした。プリメインとしても使えるパワーアンプというのが、実態です。

当時のラックスの広告。左上の一番下が5L15

当時の定価は¥168,000で、実はラックスの当時のトランジスタ駆動のプリメインの系統ではフラッグシップモデルでした。ラックスが、当時いかにラボラトリーリファレンスのシリーズに力を入れていたか、おわかりになるかと思います。

南の島から届いた5L15を見てみます。銀色の全面と中型のVUメーターが組み込まれている点で、他社の主要機種に近いデザインとなっています。ラックスマンの主流である木箱や真空管タイプとは違う、いかにも現代的な様相で、悪く言えばようやく時代に追いついた、そんな感じでしょうか。

伝統的なラックスマンらしさは皆無なものの、このソリッドな出で立ちは今のラックスマン製品にも通じていると思ってます。今の、真ん中に(それでも5L15はまだ左寄りだが)VUメーターを配置しているラックスマン製品の源流がここにあるのかもしれません。なお、VUメーターは5M21のそれとは違うものです。

ボタンやスイッチ類は無駄な機能が撤廃されていることもあってシンプル。他社製品によくあるゴチャゴチャ感がありません。左右のダイヤルの感触もクリック感があり、感触が気持ちいい。音質云々はおいといて形から入りたい人にはうってつけのアンプです。

ですが、音質追求の面でも妥協は許していないようです。5L15も上位のセパレートと同じくDC構成を採用しています。パワー部は5M21(5M20)をベースに若干のスペックダウンを施したもので、電解コンデンサはニッケミ製、リレーは高見沢製が多用されています。

一方でプリ部は簡素な構成ではあるものの、入力端子の数は十分あり、テープモニター・テープダビング機能やアッテネーターも搭載しているので、これ一台でも過不足なく使用できるようになっています。

濃厚で物足りなさを感じない

早速聴いてみると、ふわっとしたふくよかな音がしました。もちろん全体がぼけてるとかそういうわけではなく、明るく温かみのある雰囲気のある感じです。

写真で例えるならば、AVアンプの音は中心部の解像度こそ高いものの周辺部の描写が甘いスマホで撮った写真のような感じ。それが、5L15にしたことで解像度と柔らかさの両立がある程度できるようになり、APS-C一眼レフ普及機くらいのレベルにはなったかなと思いました。

全域を通して派手さもなく落ち着いており上品。じっくり聴くのも楽しくなりそうな音でした。

ボキャブラリーに乏しく、あまり長文で音質レビューは書けませんが・・・とにかく、この5L15はこの中古相場にしては同価格帯の他社機種を圧倒しており、めちゃくちゃ良い音しているのは間違いありません。

メインシステムの一翼に

初めてのセパレートアンプとして導入したラックスマンの5L15は、導入時はイトケンさんよりお借りしたオーレックスSY-88と手を組むこととなりました。

その後ラックスキットのA501パワーアンプと、FX-AUDIOの真空管プリアンプ(TUBE-01)を購入して、オーレックスの自分用プリ(SY-Λ90)も買えたので、システムを再編。

<システム1> SY-Λ90+A501
<システム2> TUBE-01+5L15

パワーアンプについてはダブルラックス体制となり、どちらを選んでもラックスの温かい音が楽しめます。パワーアンプがどちらかというと音色と柔和さを重視していることもあって、プリアンプは解像度重視のモデルにしてます。SY-Λ90のあるシステム1のほうがグレードは高いですが、システム2も遜色ない音が出せます。

とくに、TUBE-01は解像度が高く、安価ですがなかなか良い音です。さながらニコンカメラにシグマレンズを付けた感じとでも言えばいいでしょうか。

カッコよくて音も安物アンプと比べて段違いに良い5L15は最高です。ラックスマンは木箱は高いですが、ラボラトリーリファレンスの系統は人気が低くヤフオク相場も安いです。

手頃な価格で音色の良いラックスマンの世界を楽しんでみませんか?

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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脚注

脚注
1両者の違いはVUメーターの有無