Apple Silicon「M1」を搭載した新型MacBook Airが先月発売されました。early2020モデルを買っている僕ですが、その高性能ぶりを見て、欲しくなってしまい、M1版MacBook Airを買ってしまいました!春モデルと比べてどれだけ速いのか!?
さよならインテル。Macもついに自社製チップに
今年オンラインで開催されたWWDCで、MacのCPUをインテルから自社開発のApple Siliconへ移行していくことが発表されました。Apple SiliconはCPUとGPUを統合したチップセット。iPhoneを筆頭に、Mac以外のAppleデバイスでは既にApple Siliconとなっていますが、ここに来てMacも追従する形となりました。
その第一弾となったのが、先月発売されたMacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac miniの3モデル。いずれも8コアの「M1」チップを搭載し、インテルマシンを大きく引き離す性能と省電力化の両立を実現することができたのです。
前評判は慎重論も多かったApple Silicon搭載Macですが、いざ発売されたM1搭載Macをレビューにかけてみると、その大半が高評価。ベンチマークスコアも圧倒的な差を付け、”16インチMBPのマシマシもびっくり”とかのたまってる評価まで見受けられました。
ファン全開&爆熱に嫌気差す
さて、僕は6月にearly2020モデル(以下、春モデル)を導入しています。春モデルの第10世代Core i3でも2018モデルのCore i5を超えるレベルの高いパフォーマンスを発揮しますが、排熱の機能に問題がありました。
買ってしばらくはそこまで問題なかったものの、M1搭載の新型が出るあたりから、WordPressでブログを書く際に動作が異様に重くなり、その際に熱を持ちファンが全開で回るようになりました。時期的にmacOS Big Surにアップデートしたことが悪さしてるのかなとは疑っていて決してマシンの問題ではないと思うのですが、ブログをいろんな場所で書きたくて買っているので、ブログを書けないと困ります。
そこに、ちょうど新型が登場しファンレスだし評価もクソ高かったので、それならば買い替えてしまえ!!となったのです。
“吊るし”を購入
その高評価からか、”吊るし”の最安モデル(RAM8GB,SSD256GB)は品薄状態が続いています。12月3日時点ではApple直販だけでなく価格.com登録のほぼ全通販が取り寄せとなっていた中で、名古屋にあるビックカメラ2店舗でゴールドだけ在庫してるとの情報を得たので、ゲートタワー店へ突撃。前回の反省点から、AppleCare+も最初から付けて購入してきました。
256GBモデルはGPUが7コアに制限されていますが、今回はM1チップの性能が高いためカスタマイズによる性能向上の恩恵はさほどないようです。
ボディは春モデルと同一。電源アダプタも30Wで同じものです。ただし、キーボードはファンクションキーの割当が一部変更されているほか、fnキーに入力言語切替機能が追加されています。
自分から「新型に変えたよ」と言わない限り、Macマニア以外は誰も買い替えたことに気づきません(笑)
あと、RetinaディスプレイがP3に対応したので、若干発色の味付けが変わった気がします。
2020春モデルの3倍は速い!
さっそく、移行アシスタントで環境を移行させて、ベンチマークスコアを計測しました。春モデル購入時も使用したGeekbench5なので、M1版MacではRosetta2上で動作するためハンデがある状態です。
結果、このハンデを負った状態でも春モデルのスコアを大きく超越する高得点を叩き出しました。
CPUスコア | GPUスコア | |
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MacBook Air(M1,late2020) | シングル1312/マルチ5747 | 14256 |
MacBook Air(i3 1.1GHz,early2020) | シングル1011/マルチ1802 | 4355 |
(参考)MacBook Air 2017(i5 1.8GHz) | シングル737/マルチ1537 | 3618 |
数値的に、春モデルの約3倍速い結果です。春モデルが2コア4スレッド、M1版が8コアと考えると当然の差のようにも思えますが、間違いなく歴代MacBook Airでは最速レベルです。
数値だけ見ていても実感がわかないので、WordPressのダッシュボードから「新規投稿」のページが出るまでを比較したところ、M1版がワンテンポ速く表示されました。その後の画像の表示サイズ変更などの処理でも春モデルはややモタツキが感じられました。
M1チップは、グラフィックも大きく向上しています。試しにSteam版シティーズスカイラインをインストールし、ゲーミングPCでプレイしているセーブデータ(MOD32個、アセット多数、都市人口1.5万)を読み込んでみたところ、MOD込でもカクつくことなくプレイが可能でした。セーブデータの読み込みに至っては、正直ウチのゲーミングPCより速いです・・・。
【2020/12/07 追記】バックグラウンドでApple Musicをストリーミング再生した状態で1時間ほどシティーズスカイラインを動かしてみたところ、セーブ時など時折音楽が音切れします。プレイ自体は問題なく行えてますが、ゲーミングPCでのプレイより乗り物の進行速度などが遅く感じます。
また、春モデルのファン全開時と同等の発熱が出ます。
吊るしモデルでもプレイは可能ですが、RAMを16GBにしたり、GPUが8コアとなる512GBモデルにしたり等のカスタマイズはやったほうが良いでしょう(というか、Windowsゲーミングノートを素直に買ったほうが・・・)
そして何より嬉しいのが、ファンレスになったことで動作音が気になるシーンは全く無く、発熱もほとんど感じられないこと。安心して夏場でも膝の上でタイピングできると思います。M1チップは高性能なので、同じくファンレスだった12インチMacBookのように無理が出ることもなさそうです。
Arm系となったことで、iOS/iPadOSアプリが使えるようになりました。まだまだ使用できるアプリ数は少ないですが、今後増えていくことを期待したいところです。
予想をいい意味で裏切ってくれたM1チップMac
M1 Macは、最初は見送って様子見しようと思ってました。ただ、あまりの高性能ぶりに驚かされ、買ってしまいました。
新型MacBook Airは、予想以上に満足の行くものとなっています。春モデルでもさほど大きな不満はありませんでしたが、その春モデルの数少ない不満すらも解消し、MacBook Airの完成度が一気に高まった感じと言えそうです。
ところで、買い替えの原動力になってしまったWordPressの激重問題はM1版MacBook Airでも結局のところ発生し、解決してません。マシンではなくWordPress・Firefox・Big Surのいずれかで問題が発生しているようなので、バグフィックスを待ちたいと思います。