どうも、みずにゃんです。
Z6のAFの弱さとバッテリーの持ちに不満を感じる
サンニッパ衝動買いから一年。この一年でレンズの拡張が続き、撮影ジャンルが拡がってきました。今まで静物が多かったのが、鉄道、飛行機、猫、競走馬、と動きものを撮影することが多くなってきました。
しかし、メインカメラとして使っているZ6は購入直後からAFの捕捉力の弱さを感じていて、好きなだけ追い込めていける静物ならともかく、一瞬勝負の動きものを負っていくのは思った以上に至難の業でした。先日中京競馬場へ行った際も、AF-Cの追従が遅く、歩留まりがあまり良好ではありませんでした。
そしてもう一つのZ6のデメリットである、バッテリーの持ちの悪さも動きもの撮影で一層足を引っ張ります。競馬場へ行った日はバッテリー残量を見ながら撮っていましたが、帰宅途中でバッテリーがゼロになってしまいました。
AFの食いつきが良くてバッテリーの持ちが良い―――そうなると、やはり一眼レフがもう一台欲しいのですが、サブシステムのPENTAXは動きものはサッパリですし、ニコンとは別にレンズを揃えていくのも経済上無理があるので、手持ちのナノクリニッコールを活かせるFマウント一眼レフの導入を考えました。
とはいえAFの速いカメラが欲しいとなると、フラグシップの一桁機を除けば、D800系統とAPS-CのD500くらいしかチョイスはありません。
いろいろ考えてPENTAXシステムとの総入れ替えをする前提で、ちょうど収まりそうだったのがフラグシップのD4とD4Sでした。
史上最安のD4・・・!?
僕のお客様のもとへ現地サポート訪問を定期的に行っています。先日もニシムラカメラ様へ訪問し、サポートを行ってきたのですが、それとあわせてPENTAX機材を手放しました。
そのとき、偶然にも”本命視”していたD4が2台も置いてありました。
1台はそこまでは傷がなく比較的良好そうに見える個体。
もう一台は酷使された外観で端子カバーがもげている個体。
声をかけて綺麗な方を出してもらいます。
見た目こそは綺麗なものの、CFスロットのピン折れでCFは使えず、もう一方のXQDスロットのみが使える状態ですが、動作確認のためにソニー製のXQDカード(64GB)が付属しています。これ以外は正常作動の個体です。
バッテリーは劣化していますがチャージャーともに純正品が付属して、僕が値段を尋ねる前に言われた額は・・・
「55,000円です」
えっ・・・!?
安すぎますよ~!
普通の中古だと8~10万くらいはしますし、それくらいは見てたのでこの額で聞いて、この価格で良いの?と思ってしまいました。もちろん即決です(笑)
XQDカードが15,000円と考えると、D4自体は実質40,000円ですね。訳ありとは言えヤフオクのジャンクでもここまで安くならないし日本史上最安のD4かもしれません。
ちなみに外観満身創痍の個体は動作正常で88,000円でした。
腐ってもフラグシップ
ミラーレスに慣れた身体にはさすがに重たく感じます。でもキヤノンEOS-1D系に比べたらだいぶ軽いんですよね。
以前使っていたD3と比べて流線的なボディフェイス。D4が出たあたりはソニーαもそうですが流線的なデザインが流行っていたんです。
光学ファインダーは至高。ZのEVFもミラーレスのファインダーとしては素晴らしいですが、やっぱり一桁機のOVFのほうが見ていて楽しいです。
D3と比較してマルチコントローラーが増設されていたり、メニューUIデザインが改良されていたり、と今のZにまで繋がるUIを作り出したのがD4の貢献点のひとつ。
液晶モニターは3.2インチ。解像度は92万ドットと今ではちょっと物足りなさを感じますが実用で問題はありません。
扱いやすい画質。色味はホワイトバランスで調整を
D4は有効画素数16.2メガピクセル(1620万画素)と今では若干控えめにも感じる画素数。ですが画素数が抑えられていることで無理のない自然な写りと扱いやすいファイルサイズの両方を実現しているのです。個人的には理にかなった画素数だと思っています。
Z6と比較すると解像感は強く出ませんが、立体感と透明感はピカイチ。さすがに10年前なので高感度に関してはZミラーレスには及びませんが、低感度はミラーレスと肩を並べられるレベルに感じます。これはやはり、ナノクリスタルコート採用レンズと楽しみたいものです。
D4でひとつ欠点を上げるとするなら、やはり画像処理エンジンがEXPEED 3と古いので白いものが黄色く写ってしまうことですね。
ホワイトバランスを調整していますが、狂いやすいのでやっぱり決めたいときはRAWが必要です。
ディズニーインパでも苦にならない高機動性
フラグシップと聞くと大きく重いのでは?と思う人が多いと思われます。
でも、よく考えてください。報道カメラマンの人たちやブライダルフォトグラファーの方たちって、フラグシップ機に重たいレンズを付けて撮ってるじゃないですか。実は、フラグシップ機はプロフェッショナルが振り回せるよう、案外重たくはないのです。
ニコンのフラグシップ機は、D800系・700系のフルサイズ機にバッテリーグリップを付けた状態よりも軽くなるように作られています。以前D3を手にした時もD610+バッテリーグリップよりも軽快に感じました。
D4もまた、実に軽快です。先日TDRにZ6とセットで持参しましたが、想像していたより負担が軽めでした。パレードも手持ちで狙えました。
まとめ:好バランスが魅力。ただし中古を選ぶ時は注意
D4はフラグシップならではの高機動性と取り回しやすさのバランスが魅力のモデルです。発売から10年経つ今でも普通に買うと十万円前後する中古相場は、D4が高く評価されている証です。
ただし、D4はニコンによるメーカーサポートが終了しており、ニコンサービスセンターでは外観清掃とセンサークリーニング以外は対応してくれません(部品交換を伴わないピント調整なども受け付けてはくれません)
そのため中古個体を選ぶ際は、他モデル以上に個体のチョイスに注意をする必要があります。D4に限らずフラグシップ機は連写で酷使されたものも多く、数十万のショット数(D4のメーカー公称シャッター数は40万回です)の個体や、端子カバーが失くなっている個体も多くあります。よく手にとって吟味して買われることをおすすめします。
⇩中古カメラを選ぶポイントはこちらから