どうも、みずにゃんです。
今日は、28歳の誕生日です。
毎年誕生日に合わせてSTAXネタを出していますが、今年もSTAXネタということで、今まで記事化していなかった「SR-3」にスポットを当てていきます。
STAXのオールドイヤースピーカー「SR-3」との出会い
もうかれこれ2年前、2020年夏のことです。あのときはオーディオにのめり込んでいる時期で、アンプやスピーカーのみならずヘッドホンの拡充も進めていました。なかでもコンデンサー型ヘッドホンで有名なSTAXのイヤースピーカー(コンデンサー型ヘッドホン)をいろいろと買い揃えていました。
毎日フリマアプリで「Aurex」と「STAX」のキーワードを検索してなにか出品がないかを確認するのが日課でした(笑)
ある日、いつものように眺めていたら、イヤースピーカー「SR-3」と専用アダプター「SRD-7/mk2」がセットで出品されていました。
着目したのはSRD-7/mk2のほうです。各種改造がされた同機は前に手に入れていたものの、オリジナルのものは手元にありません。当時、SRD-7/mk2はジャンク品でも1万円台、動作品だと3万円を超すほどのプレミア価格だったのです。
そんなSRD-7/mk2の動作品が、同じく動作品のSR-3とセットで、なんと送料込12,000円。しかも丁寧に使用されていたワンオーナー品。アパート暮らし中に購入されたという前オーナーさん戸建てに越してから使用していなかったようで、”終活”も兼ねての出品だったようです。
数十年も日の目を見ることなく、これからもお世話になることはないと思い、自分が逝ったあとはゴミ処分となってしまいますので、出品することにしました。
出品文より抜粋
もう買わない理由はありません!速攻で購入ボタンをポチッとしました(笑)
そんなこんなで、イヤースピーカー「SR-3」がやってきたのです。
ちなみにオリジナルSRD-7/mk2はこの後イトケンさんへ手渡されていきました。
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2代目のスタンダードとして
「SR-3」は1968年発売。初代の「SR-1」後継モデルとして登場した2代目モデルです。
SR-1でもコンデンサー型の素晴らしき音が実現できていたようですが、イヤパッドが硬質な素材ということもあり使い勝手や快適性はまだまだでした。
SR-3ではコンセプトそのまま、内部構造が一新されより不具合の少ないパーツ配置に。イヤパッドも一般的な柔らかい素材となり、快適性能が改善しています。
1970年に上位モデル「SR-X」が登場すると、翌年にはスタンダードモデルのSR-3もSR-Xの技術をフィードバックしたNew SR-3へと置き換わります。初代のSR-3はわずか3~4年という当時としては短命に終わった機種です。
ホントにこれ、半世紀前なのか?
前オーナーさんが書かれた出品分には、以下のように記載されていました。
低音から高音までビリつき等なく再生できているようで、新品当時と変わらずとは言えませんが、久しぶりに聴き昔の感動が蘇るようでした。
出品文より抜粋
届いた綺麗なSR-3を取り出し、まずは手元の改造品SRD-7/mk2へイン。
とても半世紀前のヘッドホンとは到底思えないほどの美しい音色が僕の耳に入ってきたのです。
すきっとした感じの透明感。まるでクリスタルの空間の中かと思うような、伸びしろのはっきりとした高域。ボーカルの艶やかさもリアリティで片付けてしまって良いのかというほどで色気があります。
それに加えて、音域のバランスも優秀。低域が他の音域を邪魔することも全くありません。
透明感が高く高域の伸びもいいのでジャズやクラシックはもちろん、アニソンなども立体感があり生き生きとしています。とても現代的な音色です。
もう、何も文句の付け所どころか減点をするところが一切無いほどのレベルです。
SR-303と聴き比べ
SR-3は、プロバイアスのラムダ系モデルとは全く味付けが異なります。SR-3は艷やかでしっとりとした、湿度を感じられる味。対してSR-303は解像力を重視したパリッとした、乾いた感じです。
聴いていてウットリできるのは間違いなくSR-3です。
SR-3にある唯一の欠点、それは装着感。側圧は調整可能なのですが、一番弱い状態でも側圧は強めで30分ほど装着していると耳に負担がかかってきます。耳たぶが大きい人には長時間の装着は難しいのです。ラムダ系は耳をすっぽり覆う快適な装着感が大きな魅力です。
短時間で音楽に集中したいときにSR-3を使い、長時間作業中に聴いたりするときはSR-303を使うかたちで使い分けています。
今まで聴いた中で音はベスト!
今までいろいろなイヤホンやヘッドホンを聴いていますが、音はSR-3は今まで聴いた中でぶっちぎりの一番です。一番古いのに一番音が良いって誰が思ったでしょう?
中古価格も安いのでSTAXのコンデンサー型イヤースピーカーへの入門にもピッタリではないでしょうか?
お手持ちのダイナミック型や平面磁界駆動型で満足できていない方はSTAXのコンデンサー型にすればはっとするかもしれません。STAXを一度聴いてしまえば、もう、普通のヘッドホンには戻れません。
ヘッドホン沼のゴールでお待ちしています(笑)