どうも、みずにゃんです。
今日は、久々のカメラネタをお送りしましょう。
シャオミ傘下のミラーレス一眼「YI M1」
僕が今愛用しているカメラは「マイクロフォーサーズ」という規格で作られています。カメラの規格は各メーカーの独自規格のものが多いなか、オリンパス(OM)とパナソニックが中心メンバーとなって規格が作られたマイクロフォーサーズはオープン規格なので、この2社以外の参画企業からもカメラやレンズがリリースされています。
最近の参画企業には中国のメーカーも顔を並べます。その中でも、シャオミの子会社・Xiaoyiもマイクロフォーサーズ参加メンバーの一角で、マイクロフォーサーズ規格のカメラボディとレンズをリリースしています。そのカメラが今回紹介する「YI M1」というミラーレスカメラです。
YI M1は、シャオミグループが初めて手掛けたカメラ。厳密にはグループ子会社の製品ですが「シャオミのミラーレスカメラ」という認識をされているので、この記事でもシャオミのカメラとして取り上げたいと思います。
YI M1はオリンパスのハイエンドモデル・PEN-Fでも採用されているソニー製センサー(IMX269)を採用。2000万画素です。
このYI M1は中国本土や英語圏では発売されたものの、日本では発売されませんでした。アリエク等で個人輸入したユーザーがいる関係で、日本国内でもわずかに流通しているみたいです。
M1用の純正レンズは標準ズームと中望遠の単焦点レンズが用意され、レンズ2本付きでも日本円換算で4万円ほど、セールだと2万前後で買うことができたらしく、個人輸入されたユーザーもそこそこいるようです。
ただし購入したのはガジェッターが多く、カメラマニアの方達はあまり購入しなかった模様。UI等のレビューはあれど、画質面でのレビューはほとんど見当たらず。
ある日、某オフ(ドフじゃなくて本が並んでるほう)のショーケースを覗いていると、YI M1の標準レンズキットが置かれていました。わりとレアな存在ですし、サブ機に使うなら悪くない価格だな、と思って買おうと思ったら、まさかのバッテリー摩耗で買うことが叶わなかったのです。
家に帰って某フリマを見てみると、バッテリーが正常そうなYI M1のボディが単体で出品されてました。本音は専用純正レンズも使ってみたい存在ですけど、まずはYI M1にパナやシグマのレンズを着けて楽しんでみよう、とポチってみたのです。
シンプルなデザインが心をくすぐる
デザインはシンプルで、ライカを彷彿とさせます。ただし外装はプラスチック製なので、際立った高級感には乏しさも感じます。それでも、すっきりとした出で立ちは好印象ですし、金属外装ではないのでとても軽く持ち運びしやすいのも高ポイント。
ボディとのバランスを考えると、パンケーキ系の薄いレンズのほうがフィットするような気がします。
マイクロフォーサーズのレンズであれば、メーカー問わずAFは動きます。M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PROとMC-14の組み合わせでもAFは動作しました。
ボタンやダイヤルも必要最低限の構成ですが、モードダイヤルは備えていて、モードダイヤル中央部に動画録画ボタンを配置。電源スイッチはシャッターボタンと同軸で使いやすいです。
背面はタッチ式モニターとボタン2つだけ。基本的にはタッチパネルを使って細かい設定をしていく使い方になっています。UIについては日本メーカーのカメラほど使いやすくはできていません。モニターが固定式なのも残念ポイント。
使い勝手は日本メーカーと比べるとまだまだ全然です。起動もAFもUIの操作もワンテンポ遅くなる感じで、急なシャッターチャンスには耐えられません。風景画など、じっくり被写体に向き合いたいシーンが最適でしょう。
バッテリーはコンデジで使われるような少容量(900mAh)のもので、すぐ残量が無くなります。充電はmicroUSB方式。
予備バッテリーが欲しいところですが、PSEは通過しているもののほぼ日本では流通しておらず、日本で手に入れる術は基本ありませんから、今のバッテリーが死んだら文鎮です。
困ったことにこのバッテリーは長期間放置しておくと充電不可になってしまう”時限爆弾”を抱えているのもネックです。
独特で、なんとも言えないタッチの描写
YI M1の描写は、日本メーカーのカメラでは感じることのできない、面白いタッチをしています。
ソニー製センサーを搭載しているからか、色の乗り方はまずまずといったところで、若干濃い目に出ます。露出やホワイトバランスの制御は悪くないと思います。
シャープネスに関しては、かなり弱いです。LUMIX DMC-G9 PROと比較したところ、細部の描写力はLUMIX G9よりは劣る結果でした。
言葉で表現することが難しい、独特の味わいです。オールドデジカメで感じるような、ノスタルジックな雰囲気も漂います。この味付けは個人的にはアリだと思いました。
手ぶれ補正も搭載されていないため、手ブレ写真を量産しやすいのも難点。背面モニターもドット数が低い仕様のため、フィルムカメラのごとく家に持ち帰るまでプレビューしないで楽しむ感じが良いかも(バッテリー消耗の節約にもなりますしね)
なので、LUMIX G 14mmやM.ZUIKO 17mmのような薄いパンケーキレンズを使ってパンフォーカスで撮影するのが、一番性能を引き出せそうな気がします。
作例
ジャパンカメラとは全くベクトルの違う、面白い1台。
YI M1は、現行の日本ブランドのカメラたちでは味わえない体感を楽しませてくれる1台と感じました。足を引っ張るような欠点も多いですが、いろいろと割り切ってこのカメラと向き合うのもまた面白い楽しみ方なのかもしれません。
シャオミのミラーレスカメラはこのYI M1の1代限りとなるも、カメラへのこだわりは同社のスマホへ反映されています。
上位機種はライカレンズを搭載し、フラグシップモデルに至っては往年のライカ用交換レンズまで使えるものもあります。ノウハウが溜まってきたのか、同社スマホカメラのクオリティは、モデルを重ねるごとに格段にクオリティアップしているみたいです。
シャオミのスマホ、ちょっと使ってみたくなりました。 みず